太陽の雫
インシュトヴァ−ン・サボー監督  レイフ・ファインズ 
公式サイト・・http://www.espace-sarou.co.jp/sunshine/taiyou.open.html

帝政時代から、ナチ支配下、共産主義社会と、激動の100年を、ハンガリーで生きたユダヤ一族3代に渡る
長編ドラマ。

薬草酒で、地位を築いたお爺さんと、息子、その息子、またその息子と、3役を、レイフ・ファインズが演じてます。
レイフって、どこか、「熱狂」「右翼ムード」な感じのある役者なので、ピッタリでした。この役。

初めから、素直に歴代の家業を継いでいれば、こんなことには、ならなかったのに・・なんて、単純なお話ではもちろんないのですが・・。
1代目は、その才能と情熱から優秀な判事として、皇帝に寵愛され、ユダヤ名を捨ててまで、がんばる!!
恋愛も、もちろん、がんばる!タブーである養女の妹と、大恋愛して結婚・・。しかし、そこに革命の波が・・・
2代目も、フェンシングの才能で、愛国精神でオリンピック金メダルまで取って、がんばる!
恋愛も、人の婚約者乗っ取って、求愛!そうのうち、兄嫁の誘惑にも応じたりしてがんばったりする(*⌒д⌒*)アハ
3代目は、ナチ収容所で、父を虐殺された、怒りで、共産主義として、ゲシュタポ狩りにがんばる!!
恋愛も、またまた、人妻とがんばる!!
お話は、この3代目の語りで進行していきます。
とにかく、レイフ・ファンは、大満足の作品でしょう〜。それぞれにからむ、女優人も、最高だし、人生ドラマとラブロマンス
2作×3役で6本だて!〜〜!!いいなぁ・・ファンは・・。チラリ見えたりもしてね(*⌒д⌒*)アハ<わたし、シュミでないのよね。。全然>
脇役の、ウイルアム・ハート、ジェームズ・フレインも、とても、素敵でした。

当然これだけ、中身が濃いので、時間も長い。3時間長編なのですが、全然、長さ感じません。♪⌒ヽ(*゚O゚)ノ スゴイッ!!!
最後、祖父の手紙が、「我々、ユダヤ人は、同化することを、学ぶ・・」みたいなこと書いてあるのですが、
この3人、けなげに、その時代時代で、エリートで、ちゃんと同化していこうと、必死なのに、国家そのものが
変わっちまうンだから、たまんないよね。。
その必死さの裏に、劣等感や欲があるのはしかたないけど・・
同化しようとする、その精神・努力があるから、ユダヤは、ここまで、活きて来れたのかな・・と、流浪の民の宿命を感じたりもします。
ナチ支配化で、あれだけのユダヤ人が無抵抗に暗殺された事実に、「なぜ、抵抗しなかったのか・・」という、問いをどこかで
読んだ記憶がありますが、そこには「まさか・・この20世紀にこんなことがありえるわけない・・」と、信じていたのが本音だとありました。

それにしても、収容所で、氷ついて、人柱でなって死んでいくレンフには、圧巻・・。息が詰りました。
最後まで、わたしは、ハンガリー人の、メダリストだ!と、個人のアイディンティー捨てなかった、2代目は
あっぱれでした・・・。でも、あれが、わたしは、ハンガリーの靴屋です。だったら、氷にはならなかったかな?とか・・。
「2000人を、わずかナチ13人たらずで、指揮していて、なんで、何も抵抗しなかったのか??」
のセリフも、あとで、出てきますが、納得できないわけでもない・・。まあ、今だから言えることすけど、もちろん。
あれが、アメリカ白人2000人だったら、どうしてただろう・・・「暴動だろうな・・」とか思ったりもして・・。
もちろん、すぐ掴まっただろうけど・・・とりあえずは、暴れたでしょう・・。
私的には、ユダヤ人=賢い!前向き!って思いがあるもんで、賢いのも、難儀だよね・・・・とか。

どの時代の妻たちも、みなお気楽で、勝手にやいたいことして〜窓みて、お茶飲んでれば、シアワセ〜
でも、それで、いいのよね〜。3番目だけ、ちょっと男に期待する、、野心家なもで、「暗い」女でしたが・・。
この映画ユダヤ一族のホロコースト物語だけでは終わらないのがオモシロイとこだと・・。
何か、大きな、力、権力・・に「安定」・「安心」を求める、人間の弱さみたいなものもを垣間見ます。
安定は、みづから、自己の内側から、見出すほかは、ないんだろう・・
何かや、人に、依存しても、利用されたり、裏切られるのが、常だから・・。
ラスト「あの家で、シアワセに過ごせた時間が、祖先言い伝えなんだ・・」みたいなセリフが印象的でした。

満足の3時間    
☆☆☆☆★

注・「セリフ」に関しては、うるおぼえで、主観的なものですので・・m(。_。;))m ペコペコ…



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