過去日記(旧サイト時代のもの)
2004/4/3 総額表示の余波
消費税コミの総額表示が開始されました。「消費税15周年記念」でしょうか。ちーとも便利ではないし、なんでいまさらって気もします。ただ980円で出ていたものが実は1029円と4ケタになってしまうので「実は4桁の金を払っていたのか」と財布の紐が微妙に固くなります。これはミミっちく生きろというお国からのメッセージでしょうか。
さて、偶然見切り品の新品PCソフト売り場で掘り出し物を見つけました。総額表示がめんどいのでバレる前に安く売っちまえという店が意外とあるようで、ここもいまだに税別でした。
「CD革命Virtual・version6」、1200円(税別)。
このCD革命シリーズはイメージ化して取り込んだ仮想CDを実際のCDドライブのごとく割り当てのできるツールであります。ノートパソコンだとちょっぴり便利です。ただ本当に「ちょっぴり」なので、定価ベースで12,800円も出すのを惜しんで今までThinkPadのオマケについてきたversion3を使っちょりましたが、これが古くてWinXPには対応してなかったのです。
ちなみに現在の最新版はVersion8ですのでビミョーなポジションにある6ですが、8にしても「ネットワーク経由で仮想CDが使える!」とか「より多彩なプロテクトに対応!」とか、もうツールとしての本筋ではない所が強化されているだけなので、「起動用のCDをいちいち要求されるのは面倒」という程度の用途を見込む僕にとっては破格の値段です。ここはお国のお達し通りミミっちく生きることにしよう。
2004/3/26 玉砕・10年缶保存計画
2000年を記念してその年の夏に発売された「カップヌードル・TimeCan」。カップヌードルを密閉缶に入れ、10年保存できることをウリにしていた。「10−YEAR CAPSULE PROJECT」と銘打たれていることからも気合いの程が伺えた。
しかし、欠陥があったらしく回収決定!
「ミレニアム」缶詰を日清が自主回収、酸化のおそれで
…これだけならいいんだけど、実はついこの間近所の流行っていないコンビニで売っているのを見かけて(4年前の製品をですよ)、おおラッキー!と思って1個買っちゃったばかりの身なのです。あまりといえばあんまりなこの仕打ち。今すぐこの場で開けて食べちゃおうかしら?
買ったあとこの商品について調べたら、10個買って毎年食べるという企画を打ち出したホームページがあり、4年目の今年はなんか内部に変な油が染みだしている…という記事になっていました。最後はとうとう日清に連絡して調べてもらったら、やっぱりダメで「食べない方がいい」と言われてしまったとか。ページは残ってなかったので、googleのキャッシュでどうぞ。
2004/3/25 MSXゲームリーダー
届きました。
思ったよりケースが大きい感じがします。底面積に対して高さ方向が結構あるせいかな。
添付のCD−ROMにはゲームリーダーのドライバの他、ゲームリーダー専用のMSXPLAYerが付属してきます。これがROMがないと起動しない(ゲームリーダーがない場合とROMがない場合でエラーメッセージが出る)という仕様になっています。
セーブ用としてか、仮想フロッピードライブと実ドライブがMSXマガジン版と同様に選択できるようになっています。ただPACやテープはさすがに対応してません。カートリッジ内蔵のSRAMには対応しているみたいです。
とりあえず近くにあった「めぞん一刻完結編」「メガロポリスSOS」「死霊戦線」を差し込んだら動きました(当たり前)。
気がついたところでは、LEDランプの挙動が説明書と違っているようです。説明書では「PCに接続=緑、アクセス中=赤」となっていますが、「PCに接続=赤、ゲームを差し込む=緑、アクセス中=橙」が正しいようです。
詳しい動作についてはおいおい確認します。
2004/3/24 マジックアカデミーの陰で
そーいやすっかり忘れてましたが、どうして普段ゲームセンターに行かない僕が「クイズマジックアカデミー」を見つけたのかと言うと、アイキ(元コンパイル)の落ちゲー「ポチっとにゃ〜」が今年の頭にやっと出たとか聞いて探していた時にたまたま見かけたのでした。ポチにゃ〜はAMショーに出たのが一昨年のことなので、いまや全く話題になってません。
で、マジックアカデミーをやってるうちに「ポチっとにゃ〜」の存在自体を忘れてしまいましたが、この間やっと池袋でMVS(NEOGEO)で稼働している所を見かけました。情報によると他に秋葉原でも動いているようです。ぱっと見には単なるぷよぷよの亜流にしか見えないので、注意して探しましょう。
2004/3/23 マジックアカデミーの生徒たち(3)
さあ「クイズマジックアカデミー」のプレイヤーについてです。
ネットワークゲームはこれまでに無い勢いで廃人を生産するシステムです。「ゲームのしすぎで死んだ人はいません」と日本ファルコムの石川女史はかつて書いていましたが、お隣の韓国あたりではとうとうゲームのしすぎで何人か死んでしまいました。アメリカだと「エバークエスト」で生活が破綻した人(主に夫)との離婚が増えて、「エバークエスト未亡人の会」なんちゅうものまであるそーです。
ネットワークゲームはどうしても自分以外の誰かが見えてしまうから
「つい競争したくなってしまう→プレイに時間をかける→カネが落ちる」
という三段論法が成り立つわけです。ここにゲーム業界の停滞の打破を考える業界人は多いらしいのですが、マジックアカデミーを見ていると余計にヤバいんじゃないかと思ってしまうことがあります。
これがやはりネットワーク対応の「バーチャファイター4」だと元々の敷居が結構高いため、やり込んでいる人がいてもそうでない人との違いが非常に分かりづらかったのですが、なまじ分かりやすいマジックアカデミーはランキングの上の方の人を見ていると「この人たちってどんな生活してんの?」という素朴なギモンが沸いてきてしまいます。
プレイ用のモニタと別にあるカード発行用の機械(センターモニターと言うらしい)は普段「全国ランキング」を勝手に流しています。この中に「優勝回数ランキング」とか「勲章獲得個数ランキング」ってのがあるんですが…。
優勝回数3000回なんてのがいるんですよ。そんなのはさすがに少ないですが、1000回以上はもうゴロゴロいる。安いところで1回100円としても、10万円…?それだって優勝しなかった回数はノーカウントですし、大抵1プレイ200円(コンティニューは100円もしくは200円)ですから実際の投資額は凄いことになっているはずです。勲章獲得個数で見ても、トップ100はみんな数千のオーダーです。とうとう1万個突破も出ました。既に一年くらい稼働してるゲームですから、いてもおかしくはないんですが…。
ここまでは遠くの世界の話。身近なプレイヤーの話をしましょう。
マジックアカデミーの1プレイは失格か決勝戦に行くまでで、コンティニューとはまた予選の1回戦から始めるだけの、単なる連続プレイなのです。ただし変則的なクレジット体系があり、「最初は200円だけどコンティニューすると100円」という店が結構あります。この場合、連続して遊ぶとおトクなわけです。
さぁ、こうなるとプレイヤーの人間性がモロに出ます。もうお分かりですね、「賢者」クラスになるとこのへんのマナーがあからさまに悪いです。後ろに何人並んでいても1時間くらい平気でコインを連投する賢者殿なんて珍しくもないわけです。
この手の方のその他の特徴としては
1.ノートを持っている
一番よくいます。知らない問題が出たら即座にメモを取ってから回答しているようです。このゲームは頻繁に問題が追加されている割に同じ問題に出会うことがままあるので有効なんでしょう。いつ見ても大変そうです。
2.携帯を見る
これもよくいます。コナミの携帯サービスにマジックアカデミー向けのものがあり、正解率などを見ることができるそうです。どういうわけか、マニアの人たちは1プレイ終わるごとに携帯を取り出しては何か見ています。なぜか皆さん画面が入力待ちになっていてもタイマが切れるまで携帯を見ています。後ろの行列は目に入らないのでしょうね。
3.一人で演技する
クイズに正解すると喜び、外れると悔しそうにしています。画面内のキャラクターとの一体感を楽しんでいるのでしょう。たまに何かつぶやいている方もいます。画面に。
4.タイピング両手打ち
「タイピングクイズ」などいくつかの形式では、キーボード(もどき)がタッチパネルに出てきます。ほとんどの人は一本指で打ってますが、ごくごく稀に両手打ちをキメる人がいます。ついでに決定である「OK」ボタンを押すとき手を跳ねさせて一人フィニッシュしてます。きっと、自分ではカッコいいと思ってるんでしょうね。
ま、おおむねこんなとこです。あとほぼ100%共通するのが「男性プレイヤーが女の子キャラクターを使っている」ですが、これは見なきゃいいだけなので置いておきましょう。
ともかくも、全般的にただならない雰囲気を発散させてゲームしてるわけです、こーゆー人たちは。少なくとも見てて楽しそうじゃないし、下手するとどうもオフロに入っていないような痛々しい賢者さんもいらっしゃいます。というか、私の見た限り、大賢者以上は何かしらの点でそんなのばっかです。目つきもなんかアレですし。一度ナマで見た「獲得勲章ウン千個」の金剛賢者殿は、それはそれはもう、ってな感じで、ええ。とても辛そうでしたね、見ていて。
既存のネットワークゲームはよくも悪くもひきこもって遊ぶゲームだったのですが、この「クイズマジックアカデミー」は手軽なネットゲームであると同時に闇の部分も表に持ってきたゲームとなっています。ゲーム内容は魔術師養成学校ですが、現実では上に行くほど社会的に問題のある人を生産する廃人養成学校とも言えます。
これについては異論もあるでしょう。よく言われることですが、ひとりのダメ人間がいたとしても「元々ダメな人だから金をかけまくった」のか「金をかけまくったからダメになった」のいずれなのかは判断がつかない問題です。
とはいえ「ネットワークゲームをやってるとあんな風になっちゃうのか」というのを目の当たりに見せてくれるという点で史上初の作品、これは否定のしようがありません。あんな風になった人たちを見ていると、ネットワーク物に限らず、ゲームというものに恐れをなしてしまう子供が出るんじゃないでしょうか。
もしかしたらあのエロゲー調のキャラクターは万が一の時に備えて「このゲームは普通のゲームとは違うんです!」と逃げるための方便だったのかもしれない、そんな気がしてきました。
ネットワークゲームは節度をもって楽しみましょう。
高橋名人の「ゲームは一日一時間」は今だからこそ必要な言葉なのかもしれません。
最後に、このゲームはカップルで楽しんでいる人も(場所によっては)結構いて、二人分の知識を動員しているために案外強くてしかも楽しそう、というのが唯一の救いです。そういう所では一人でも普通に対戦を楽しんで成績は気にしないタイプの人が多いようです。ゲームそのものはとても面白いので、できるだけそういう所で遊びましょう。
2004/3/22 チョーさんの死
いかりや長介が亡くなったそうな。72歳、去年まで現役だったのだから立派なもんである。僕としてはあくまで「ドリフのチョーさん」なのであって、近年の俳優活動にはあまり興味がなかったのでほとんど見ていないし、それほど驚いてもいない。
一番驚いたのは、ニュースのこの一文
>突然の訃報に、志村けん(54)、高木ブー(70)、仲本工事(62)、加藤茶(61)らメンバーは一様に動揺しているという
高木ブーが70歳だったことである。年齢不詳みたいな人だったが、チョーさんと大して変わらない年だったとは思わなかった。「八時だヨ!全員集合」が終わった時点でも50過ぎていたことになるが、記憶をたどってもそうは思えない。昭和8年生まれだということだから間違いはないのだが…。ううむ、神秘だ。
ちなみに先に亡くなった荒井注は昭和3年生まれ、亡くなった時71歳だった。
2004/3/21 マジックアカデミーの生徒たち(番外)
こんな公式グッズがありました。
クイズマジックアカデミー下敷き
既存の素材の寄せ集めでデッチ上げています。どう見ても無理やりなまとめ方が見どころ。
キャラクターの配置を見ると男性陣が文字通り端に追いやられていて泣けてきます。
この当時は8人しかいなかったのでこれで全員(教師除く)。サンダース君はいません。
2004/3/20 マジックアカデミーの生徒たち(2)
前回(1)は3/9の日記参照。もう2週間経ってしまった。これもアルカイダとJR東日本とマイクロソフトのせいだ!
さて「クイズマジックアカデミー」。前回はキャラクターを決めた所までだった。
このゲームはいくつかモードがあるのだが、メインは「全国オンライントーナメント」となる。
16人が同時に対戦し、予選の1〜3回戦で下位4人ずつが脱落していく。最後に残った4人は「決勝戦」で対戦して、1〜3位になると「勲章」を3〜1個貰える、というもの。予選はそれぞれジャンルとクイズ形式が自動的に決まってしまうが、決勝戦だけは4人全員がそれぞれ選んだジャンルから出題される。
それぞれのクールは独立して計算されるので、たとえビリで通過し続けても、決勝さえ1位なら勲章は3個貰える。で、勲章の累計数などがカードに記録される。
そして勲章の数に応じて「修練生」→「初級魔術師」→「中級」→「上級」→…とランクアップしていく。対戦はこのランクが同じ人同士で行われるので、実力差が生まれにくくなっている。
また、クイズは常に全員が回答する形式で、早押しではない。回答が正しく、かつ早いほどポイントは高い。誤答も無回答も共に0点。
とまあこんなルールである。入力はタッチパネルのみ。
オンラインゲームは導入期に乗り遅れてしまうと早くに始めた人と差がついてしまって入りにくくなったり、あるいはシステムが拡張されすぎて初心者には理解不能となったりしがちなのだが、「クイズ」という簡単なルールなのでいつからでも入れるし、常に対戦相手は同ランクで上位の連中は入って来ないのでそれなりに楽しく遊べる。足りない分は当然コンピュータが担当するが、人間よりちょっと弱めに設定されているようだ。なかなかうまい。
システムは最初のうちは○×・4択といった(あてずっぽうのきく)簡単なもので、初級や上級になるに従って適当では答えられない「タイピング(50音から打ち込む)」などのシステムが追加されるようになっている。
インターネット対戦のため、時々対戦相手が全員コンピュータしか出なかったりする時がちょっと悲しい。でも対人対戦は面白い!オジサン(僕)は知識の面で強いせいもあるけど、他の人の回答が全て見えるので正解率が分かる。そして、自分のトシも分かる…ような気がしてくるのが泣ける。
ちょっとショックだったのはこんな問題たち。
Q.マンガ「デビルマン」の作者は石ノ森章太郎である?(○×クイズ)
こんなん簡単じゃん、と思ったら7割近い人が落としていた。そういうものなのか。
Q.龍が自機のシューティングゲームの名前は「○○○リオン」?(タイピングクイズ)
これは古い。タイトーの1988年頃のゲームだから、もう中高生には全く分からんだろう。12人中2人(僕含む)が正答。
Q.アニメ「サスケ」の主題歌の冒頭は「風よ吹け吹け嵐よ○○○」?(タイピングクイズ)
僕も再放送ですら見たことないぞ。一昔前によくやってた「懐かしのアニメ大全集」のようなTV番組で聴いてたので分ったけれど…。
Q.映画「ユニバーサル・ソルジャー」で悪役をやっていたのは以下の誰?(4択クイズ)
これも88年頃の映画であることは知ってるけど、よりによって悪役(主役だって知らないが)。知るか!
てな感じで、高い時はひたすら高い難易度でやってくる。しかしそこは対人戦、難しい問題に対してはみんなほとんどが間違えてくれるのが分かって安心だ(何が)。ただし僕は「芸能」と「スポーツ」がムチャクチャ弱く、一般レベルの知識が全然ない。よく一人だけ間違えてしまい非常に恥ずかしい思いをする。特にタイピングは無知が丸出しになりやすい(中でも外人スポーツ選手の名前は全然分からない)ため、後ろで見られているとツライ…。
まあ問題と一回に選ばれる傾向はかなりよくできている。例えば異常に難しい問題が出まくって一問正解するだけで通ったり(0点続出)、逆に簡単すぎる問題ばかりが出てスピードだけがモノを言ったり、強い人も弱い人も通過できる可能性を常に見せてくれるのはさすがである。こんなにゲームが楽しいのは久しぶりだ。今は中級魔術師の6級である。
さて、なかなか良いゲームではあるが、悪いところもある。キャラクターデザインの問題は前回(2004/03/09分)触れたが、むしろほとんどはプレイヤー側。しばらくやっているといろいろと気になるところが出てくるゲームである。それらはオンラインゲームの宿命とも言えるのだが、それは次回触れよう。
2004/3/16 インストール地獄
都市伝説の類なんだろうけど、昔はお金持ちの屋敷に「雨戸を開ける仕事」の人が住み込んでいるっちゅうのが語り継がれておりました。
この人は朝起きて、日の昇る前から雨戸を開け始めるんですね。あまりにも巨大な屋敷なので片っ端から開けて行ってもやっと全部開け終わるのが昼頃。そしてすぐに今開けた雨戸から閉め始める。そうすると日が沈むころ全部閉め終わって一日の仕事が終わる。というなんとなく哲学めいた何かを感じる話なのです。実際にはどうにもこうにもウソくさい限りですが「今開けた雨戸をすぐ閉める」というビジュアル的な面白さが語り継がれる上でのミソなのでしょう。
Windowsのインストールっちゅうのもこれに似ています。一日に2〜3台やってるとルーチンワークになり、頭より先に体がDNSアドレスや「Administrator」と打ち込んでしまう始末。こんな仕事、最初はともかく10台を過ぎるころには頭は全然使わなくてよくなってしまうので、どうしようもない徒労感が肉体を覆います。
Windowsをインストールしてドライバ入れて設定してパッチ当ててデフラグかけていっちょ上がり、なのですが再起動やキー入力のために「待つ」のが仕事の大半ですからつまんないったらありません。これでもWin98の頃よりはマシになってるんだけど、ThinkPadとかは新品買っても怪しいソフトがいっぱい入ってるし、DELLのマシンもパーティションが切れてないからやっぱり最初から入れ直したりする必要があって困ってます。生きてるパーティションを力技で分割してくれるような変態ソフトもあるのですが、OSの入ってるドライブは後が心配だし、ねえ。
というわけで私はここしばらく無為な仕事に身をやつしています。悟りが見える気配はありませんが。
2004/3/15 列車爆破テロ
この日記は思ったことを自分で整理するために書いているのでありますが、書きたいなーと思ったことが増えてしまって、整理する前に忘れてしまったことが多くなってきました。クイズマジックアカデミーどころじゃなくなってきたな。
さてスペインの列車爆破テロです。
国際貿易センターに飛行機が突っ込んだと母から聞いた時は「浜松町のあんなビル(注:40階建て)によく当たったなあ」と大ボケをかましてしまったくらい、他人事でおりました。
A「日本にゃあの手の象徴的な建物はないからなー、やるとしたらどこかいな」
B「国会議事堂か東京タワーはいかがでしょう」
A「一応象徴的ではあるど、脅かす相手は殺したら話が進まなくなるだろう。東京タワーを倒しても管理のオジちゃんと売店のオバちゃんを抹殺するだけでちっとも怖くないぞ」
B「ああそうか、なるほどー。じゃあ都庁は?」
A「あんなとこ行かなきゃいいだけだし、あんまし怖くないなあ」
などと大変頭の悪い会話をしてエヘヘと笑っていましたが、通勤電車が標的となれば他人事では済みません。自分に関係ありそうだと思うと急に頭が回転しだすのは小市民のセコさゆえ、ご勘弁下さい。
私も関東の通勤ラッシュにもまれ続けてはやン年、前にも書きましたが満員電車の中での体さばきはそれなりに会得しております。しかしそれでもギュウ詰め列車は決して快適ではございません。ましてそんな中で爆死なんてしたくありません。いや別にここだったら爆死してもいいななどと思うスポットはどこにもありませんよ勿論。
しかし「テロが怖いので会社を休みます」とは普通は言えません。まあいくら通勤途上で爆死しちゃっても会社のせいにはならんわな。
せめてテロがETAのせいだったら「スペイン国内の内輪モメね」と適当に流せるのですが、やっぱしというか何というか、例のイラク問題が関わっておるようです。スペイン側はETAのせいにしてしまいたかったようですが、結局誰もそんなことは納得しなかったのでした。2月のモスクワ地下鉄爆破のほうはアチラの問題として片づけられたようでしたけど。
このETAっちゅうのはスペイン国内の組織で、よく過激なテロをやってたのでそっちの業界ではIRAと並んで有名です。私はよりによってこれをウルフチームのMSX2用ゲーム「ガウディ −バルセロナの風−」で知りました。どうでもいいんですが、このMSX2版は「電車」を「見る」するといきなりエンディングになるバグがありました。あの電車が爆破されたのか!と、ちょっぴり身近に感じたものです。
さて、これらテロの心配に対して、我等がコイズミ首相はこのような何のタシにもならんような発言をしています。もし爆破されても「来ないとは言わなかったもんね」とでも言うつもりでしょうか。ここへきて爆死率が高まった一サラリーマンとしてはたとえ気休めでも対策を練りたいと思います。
単純な言い方ですが、テロというのはやっぱしハデな方が効果があります。それを考えると、関東だと間違っても箱根登山鉄道なんかは標的にしないでしょう。都電荒川線あたりとなるとわずかに可能性は上がりますが、やはり効果は薄そうです。ヤるんだったら何といっても山手線、中央線、東海道線、京浜東北線などのメジャーどころに限ります。昼はともかく、朝と夕方は人でミッチミチです。数字を上げるには不自由しません。私もこれら路線の一部を利用しておりますので他人事ではありません。
オウムは地下鉄でしたが、あれは使うのがガスだったという制限の中での考えだったわけです。スペインの写真を見ると電車の車体に立派な穴が開いており、いい爆弾を使っていらっしゃるようです。しかも十数個。だったら写真映えする地上の鉄道のほうがいいわけで…イヤーン!
今回は駅と電車の両方で爆発したようですが、車両の写真しか見かけません。とりあえず車両だけでも見ておくと、どれも車両のド真ん中に穴が開いています。
対策1.連結器に近いところに乗る
うーん…弱気。第一、東京の電車なんて前から後ろまでまんべんなくミッチミチなので、気休めです。
対策2.階段を使わない
階段は人が集まっていて、アチラさんからすると狙い目です。ホームで人口密度が一番高いのは階段なのは見ればすぐ分かります。上下の移動は階段と併設するエスカレーターが主力で、時間のかかるエレベーターを使う人は少な目。ここを活用したいところです。気休めですけど。
「3.電車を使わない」と書いてしまいたいけど、それを言っちゃあオシマイですね。それにしても、どう書いても「他の人はともかく自分は助かる(可能性を上げる)方法」でしかないのでヤになってきました。というわけでとりとめもなく終わり。
2004/3/13 使えないコンピュータ(2)
どうにかこうにか生きて帰って来れた。乗車直前でも受取り自体は問題ないようだ。でも朝は開いてる窓口が少ないから、やっぱり10分くらい並ぶはめに…なんとかギリギリで乗れたものの、ムキー!(逆ギレ)
「えきねっと」の問題点を書いたサイトはあまり無かったのだが、一番問題なのは割引よりも「JR東日本専用」という点であるようだ。
Nikkei BP Network BizTech 柔らかいデジタル第2回〜仕掛けはユビキタス、されど閉鎖性いまだ解けず
編集委員の林サン、大阪で東京までの帰りの切符を予約したら、JR西日本なので受け取れなかった!という記事。「こんな仕打ちはないではないか」とまで書いている。この文中にははっきり書かれていないが、えきねっとのシステムから考えると「予約したはずの席に座れない」というだけではなく「予約した特急券の分は自動で引き落とされてしまうのに、別にその場で買い直し」という「仕打ち」だったはず。あああ。
他のサイトでは、JR品川駅のようにJR東日本とJR東海の券売機が混在する駅だと、JR東海の券売機で「えきねっと」予約の切符が受け取れない、というのがあった。この人は走り回ってなんとか乗れたようだが…。
さて、また割引の話に戻ろう。「えきねっと」のサイトではサンプルとして「新幹線はやて」の「東京〜八戸」間が例に上げられている。普通に買うと
乗車券9350円+特急券6000円=15,370円
これを「えきねっと」で買う場合、401km以上の営業路線であるから400円引きとなって
15370円−400円=14,970円
となる。これは全く間違いない。
しかし!これが「東京〜青森」間だと違ってくる。
「東京〜八戸」は新幹線、「八戸〜青森」は新幹線がまだ通ってないので特急を使うことになる。これを普通に窓口で買うと次のようになる。
乗車券10190円+特急券6700円=16,890円
この「特急券」の内訳は「はやて」の6000円は単独で買った時と同じだが、残り700円は本来なら1,410円のものが、乗継割引によって半額になった額なのである。
そのため、乗継割引の効かない「えきねっと」予約→券売機受取で買うと、
乗車券10,190円+特急券6,000円(東京〜八戸)+特急券(八戸〜青森)1410円−えきねっと割引400円−えきねっと割引100円(八戸〜青森、100km未満の割引)=17,100円
あら不思議、「えきねっと割引」適用の方が高いのである。
もちろん、窓口で受け取れば「えきねっと割引」は無くなって、ちゃんと16,890円で買える。
これだけなら210円の差であるが、まだ往復割引というのがある。これは特急券ではなく乗車券にかかる割引で、片道601km以上の場合、往復で買うと片道1割引安くなるというもの。東京〜青森を別々に買うと
10190円×2=20,380円
だが、往復で買うと
18,340円
なのだ。もっとも、片道601kmというのは東京からだと西は岡山、北は八戸くらいまで行く必要があるので、そんなに役に立たないかもしれない。
もちろん「えきねっと」予約でも窓口で往復分を申し出て買えば有効になる。でも、片道乗車券を買っちゃうと当然無効(※往復割引は窓口ではあまり教えてくれない)。
というわけで、単に「東京〜青森」の往復であっても、
「えきねっと」だけを使う:17,100円×2=34,200円
乗継割引と往復割引を使う=18,340円+6,700円×2=31,740円
と、なぜか2460円もの差が生まれてしまうのである。
「えきねっと」のせいというよりは国鉄時代からの複雑怪奇な各種割引制度がもたらした弊害とも言える。言えるんだけど、せっかくのオンラインシステムなんだから一番安い割引をアドバイスしてくれと言いたくなるのは僕だけではあるまい。むしろ注意書きが多すぎてワケがわからず、下手に大阪あたりから予約してしまうと丸損になってしまう。
というわけで、結論としては
素直に窓口で買うほうが安全で、大抵安い
ということであろう。
もちろん、システムを十分に理解していれば、片道400円(最大)の割引を手に入れることが可能である。どちらがいいかは読者の判断にお任せするが、私なら絶対に人に勧めない。鉄道マニアなら別だが。
いずれにしてもあの「えきねっと専用券売機」が使われているのを見た事がない、というのはなるべくしてなったとしか言いようがない。皆様もどうかお気をつけて。
[あとがき]
ムカつき半分面白半分で書いたら、むしろJRの割引制度など勉強になりました。マジックアカデミーの話はまた次回。
2004/3/10 使えないコンピュータ(1)
「動かないコンピュータ」という本がSE業界で有名だが、「動いているけど使えない」システムというのも存在する。近頃ハヤリのインターネットでのお買い物でまた痛い目を見た。前にも書いた(量が増えたのでもう消えたけど)JRの「えきねっと」だ。
この「えきねっと」は新幹線などの指定券をインターネットで予約できるシステムである。それだけ聞くと便利そうなのだが、やたらめったら落とし穴がある。
まず会員登録してクレジットカードを登録する必要がある。これは普通の通販サイトと同じである。その後、乗りたい列車を指定して予約に成功すると、予約番号とその内容の後にこんなに長い注意事項がついてくる。全部読まなくてもいいけど、とりあえずザッと下まで流して欲しい。================================================
※お受取り時間は5:50〜21:00かつ窓口
および指定席券売機の営業時間内となります。
(上記以外の時間帯は、営業している場合であって
も、お受取りいただけません。
また、駅によっては、上記の時間よりも営業時間
が短い場合もありますので、ご注意ください。)
================================================
<お受取りの際のご注意>
●このメールを印刷して、窓口へお持ちいただきます
と発券の際にお手数をおかけいたしません。
●混雑している場合もございますので、余裕をもって
窓口へお越しください。
●JR東日本の駅のみどりの窓口またはびゅうプラザ
で上記予約番号をお申し出いただき、ご予約時点で
の登録クレジットカードをご利用の上お受取りくだ
さい。(JR東日本以外のJR他社の窓口や券売機
、旅行代理店でのお受取りはできません。)
※東京・品川・新横浜・小田原・熱海の各駅でお受取
りの際は、JR東海の窓口ではお受取りできません。
●お受取り可能な窓口はこちらをご覧ください。
▼みどりの窓口一覧
http://www.tabi.eki-net.com/midori/index.html
▼びゅうプラザ一覧
http://www.jreast.co.jp/viewplaza/index.html
●主な駅に設置しているJR東日本の指定席券売機で
もご予約時点での登録クレジットカードを挿入する
ことによりお受取りが可能です。
※クレジットカードの暗証番号入力が必要です。
▼指定席券売機設置駅一覧
http://www.tabi.eki-net.com/waribiki/secchieki.html
●乗継割引をご利用の場合は、指定席券売機ではお受
取りいただけません。窓口でお申し出の上お受取り
ください。
●2つ以上の新幹線を改札口を出ずに乗り継いだ場合
および九州新幹線と在来線特急列車を新八代駅で
改札口を出ずに乗り継いだ場合の特急料金は、
全乗車区間を通しで計算する場合がございます。
窓口でお申し出の上お受取りください。
※早朝発の列車の場合、前日までにお受取りいただく
必要がありますのでご注意ください。
●ご乗車日当日21:00までにお受取りのなかった
場合、代金は無割引のものとして1回払いで全額お
支払いいただきます。なお、お受取りのなかった指
定券はお渡しいたしません。
-------------------------------------------------
<えきねっと割引>
●「えきねっと」でご予約いただいたJR東日本の
東北、山形、秋田、上越、長野の各新幹線指定席
特急券をJR東日本の指定席券売機でお受取りいた
だいた場合に「えきねっと割引」が適用されます。
▼「えきねっと割引」に関する詳細はこちら▼
http://www.tabi.eki-net.com/waribiki/index.html
※指定席券売機が混み合っている等、いかなる理由で
あっても、窓口では「えきねっと割引」でのお取扱
いはいたしません。余裕をもって駅にお越しくださ
い。
※「えきねっと割引」は乗継割引や各種割引等との
併用はできません。
-------------------------------------------------
<トクトクきっぷや割引券等をご利用の場合>
●お受取りにあたって条件がございますので、事前に
ご確認ください。
※乗継割引のご利用やジパング割引等の割引券との併
用をご希望の場合は、窓口をご利用ください。
※指定席特急回数券・往復割引きっぷをご利用の場合
は、窓口の他、一部の指定席券売機でもお受取りい
ただけます。指定席券売機でお受取りをご希望の場
合はあらかじめご確認ください。
▼指定席券売機のご利用案内はこちら▼
http://www.tabi.eki-net.com/waribiki/kenbaiki.html
※有効な指定席特急回数券・往復割引きっぷ等のトク
トクきっぷをご提示の上、指定券をお受取りいただ
いた場合、このメールに購入予定代金が記載されて
いても、クレジットカードへの代金の請求はござい
ません。ただし、きっぷをお受取りの際には、ご予
約確認のためにご予約時点での登録クレジットカー
ドが必要になりますので、必ずお持ちください。
------------------------------------------------
<変更・払戻しについて>
●お受取り前の変更・払戻しは、インターネットでは
ご乗車日当日の出発時刻1時間前まで、電話では出
発時刻まで受付けいたします。
※発車当日21:00〜翌日8:00に出発する列車
のインターネット申込みは20:00までとなります。
【変更】
▼インターネットからの変更に関する詳細はこちら▼
http://www.tabi.eki-net.com/riyou/henkou.html
◎電話からの変更は下記にて受付けいたします。
JR東日本指定席予約センター
TEL:03−3212−3041(変更)
(営業時間 7:40〜21:00)
【払戻し】
▼インターネットからの払戻しに関する詳細はこちら▼
http://www.tabi.eki-net.com/riyou/haraimodoshi.html
◎電話からの払戻は下記にて受付けいたします。
JR東日本指定席予約センター
TEL:048−645−7014(払戻し)
(営業時間 7:40〜21:00)
※指定席をお受取り前に払戻しする場合は、無割引の
ものとして所定の払戻手数料が必要となります。
●お受取り後の変更・払戻しは、みどりの窓口または
びゅうプラザにて承ります。
●お受取り前、お受取り後に関わらず、変更は1回
のみ可能となります。
--------------------------------------------------
<その他のご注意>
●ご乗車には、指定券の他に乗車券が必要となります。
●改札内に設置している指定席券売機では乗車券のお
受取りができません。あらかじめ目的地まで有効な
乗車券をご購入の上ご利用ください。
●ご予約後、紛失等によりご予約時点での登録クレジ
ットカードを再発行した場合は、指定券のお受取り
の際に窓口にて、クレジットカードを変更された旨
と予約番号、予約内容をお申し出ください。
●お受取りはクレジットカードの名義人ご本人のみと
なります。代理の方のお受取はできません。
**************************************************
●えきねっとに関するお問い合わせ
えきねっとサポートセンター
TEL:048−645−1703
(営業時間 7:40〜21:00)
※お間違えのないようおかけください。
**************************************************
★旅館・ホテルのご予約も「えきねっと」でどうぞ。
当日・前日予約限定のお得なプランもございます。
>>http://www.tabi.eki-net.com/hotel/default.asp
オンライン決済方式によるクーポンレスの予約サービス
です。ご予約後そのまま旅館・ホテルへ直行できます。
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
★「えきねっとShopping」では、旅のガイド
ブックやお得な旅行関連グッズをご購入いただけます。
▼旅行ガイドブックや地図などの旅の本はこちら
http://www.eki-net.com/ekinet/rd.asp
▼旅行かばん、車内快適商品等の旅行関連商品はこちら
http://www.eki-net.com/ekinet/netstn/travel/index.asp
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
--------------------------------------------------
サービス提供:JR東日本
<http://www.jreast.co.jp>
サイト運営 :JRNets(えきねっと)
<http://www.eki-net.com>
--------------------------------------------------
貴方はこれを全部読んで理解する気になれますか?私はなれません。とにかくダラダラ書いてあって分かりにくいことこの上ないのだが、実はとんでもない事がいくつも書いてある。後に使う人のためにピックアップしてお届けしよう。
1:※お受取り時間は5:50〜21:00かつ窓口および指定席券売機の営業時間内となります。
5:50は問題ない。困るのは21:00のほうだ。東京駅や新宿駅だと「みどりの窓口」自体は23:00くらいまでやっている。ところが、「えきねっと」で予約すると21:00を過ぎた場合営業時間内であっても受け取れないのだ。今日はこれを知らなくてやられてしまった。行列に耐えて(後述)窓口まで辿り着いたところで宣告された非情な一言「えきねっとでの予約は21:00までのお受け取りとなっております」。
「お先に乗車券だけ発行はできますが…」と言われても、特急券が受け取れないのでは新幹線に乗れないので、結局翌朝窓口に並ぶハメになるのである。
2:●乗継割引をご利用の場合は、指定席券売機ではお受取りいただけません。窓口でお申し出の上お受取りください。
乗継割引、これは「えきねっと」利用の上で障害となる魔の既存システムの一つである。これは「新幹線から特急列車に乗り継ぐ際、特急/急行料金と指定席料金が半額になる」というもの。詳しくはここ。当然使える路線は限られるのだが、最大で千円以上違ってくることもある。窓口で申し出て切符を買う場合は勝手にやってくれるので気づかないのだが、この「えきねっと」では諸条件が揃わないと有効にならない。その条件とは、「えきねっと」で予約し、窓口で受け取るというものだ。
なんだそんなことか、と思うかもしれない。ところが「えきねっと割引」というのがあって、ややこしくなる。
3:●「えきねっと」でご予約いただいたJR東日本の東北、山形、秋田、上越、長野の各新幹線指定席特急券をJR東日本の指定席券売機でお受取りいただいた場合に「えきねっと割引」が適用されます。
面倒なので大事なところだけ赤くした。「えきねっと」で予約し、指定券の自動販売機で受け取ると、安くなるのだ。ところがこの場合、前項「乗継割引」との併用ができない。というか、「えきねっと割引」は他のあらゆる割引と併用できないのだ。「えきねっと割引」と、他の割引の組み合わせを使うのとどっちが安いかはどこにも書いていない。「えきねっと」にはわざわざ「乗り継ぐ2つの列車を同時に予約」という項目があるのに、他の割引の存在を教えてくれないのだ。
余談だが、この「指定券券売機」には何種類かあり、特に「えきねっと券売機」は「えきねっと」で予約していないと使えないせいか、窓口のそばにあるのに誰かが使っているのを見たことがない。というか、いきなり見ても何だか分からない人が多いようだ。しかし、行列している窓口を使わなくて済む…と思ってうかつにこちらを使ってしまうと、前述の「乗継割引」が適用されず(「えきねっと割引」は効くものの)結果としては高い金を払うハメになる。前々回は知らずにこれをやってしまった。
だから、ネットで予約していても窓口に並ばないといけなかったのだ。ああそれなのに、21:00締めということを知らなかったばかりに…。さらに注意として、券売機の方も21:00締めである。電源だけ入っていても使えない。
他にも
4:割引が効かずに高くなっているのに気がついても、キャンセル料を取られるので買い直せない(買い直す意味がない)。
これは期間によらず、特急指定券の場合最低320円。場合によってはそれ以上。
5:指定券券売機ではカードだけでいいが、窓口では予約番号(メールに書いてある)が必要
番号を忘れるとたぶん受け取れない!必ず印刷して行こう!
6:予約だけして切符を受け取らなかった場合でも、クレジットカードからちゃんと引き落とされる
一応、特急券分だけで乗車券は含まれないのが救いではある。
5と6は実体験ではなく、可能性である。しかしこれだけリスクが高いのに、割引は大したことがない、むしろ高くなる恐れがある。そして結局窓口にえんえんと並ぶのは変わらない、というのでは、何のためのシステムなんだか分からない。確かに、割引を伴わない単独の路線であれば窓口に並ばなくて済み、「えきねっと割引」分だけトクなのだが…。
プッシュホンを使った予約は、時刻表が要る(=プッシュホンの場合、時刻表に書いてある列車番号が必要)のと、2日前までに受け取る必要があるけど、こっちはスッポかしても単純にキャンセルとなるだけで金は取られないもんな…。リスクは確実に低い。
それにしても随分と高い授業料を払ってしまった気がする。皆様、くれぐれもお気をつけて。
さて、受け取れなかった特急券は、乗車直前であってもちゃんと受け取れるのだろうか。受け取れなくてその場で現金で買い直したとしても、予約した分は別に取られてしまうだろう。かと言って、今から予約を取り消してもキャンセル料はバッチリ取られる。悩んでも仕方がない、明日早起きして「みどりの窓口」に行くか…。
便利なはずのシステムでどうして心配と早起きをしなくちゃならんのだ!
2004/3/9 マジックアカデミーの生徒たち(1)
近頃、数年ぶりにゲームセンターに通いだしている。お目当てはコナミの「クイズマジックアカデミー」。名前だけは以前からジャラさんのホームページで見ていたが、現物に出会う機会が全く無かった。そもそもゲームセンターにほとんど行かなかったので無理もないのだが、これはネットワーク対応の作品なので置いてある店が限られていたのだ。
内容は、そのものズバリの「ネットワーク対戦クイズゲーム」である。遠隔地の最大16人が同時対戦できる。もうこれだけでクイズ好きの私のココロをくすぐってくれる。しかもプレイヤーカードを作って、成績を残せるというではないか。カード300円、プレイ200円と高価ではある(店によってカード200円、プレイ100円の場合もある)が、その価値は十分ある。
さて、ゲームの舞台は「魔術師養成学校」である。よく分からないがとにかくクイズに勝ちまくるとランクアップするらしい。謎のカリキュラムである。
最初にカードを買ってゲームを始めると、自分の分身たるキャラクターを作るモードとなる。一度カードに登録すると当然ながら変えられないであろうことは予想がつく。慎重に行く必要があるだろう。
まず困惑してしまうのが、全10種類(04年3月現在)のキャラクターのうち6種類は選択不能なのである!いや別に選んだっていいのだが、なんというか恥ずかしい。この「STUDENTS」のページを見れば一発であるが、キャラクターの造形が18禁PCゲームソフトの影響を受けまくっている。それもどうやら「To ○eart」あたりに感化されたとしか思えない。どうしたんだコナミ!何があったんだコナミ!往年のMSXユーザーからすると信じられない限りだ。
この手の18禁ソフトの特徴として、
1.女性に比べて男性キャラが立ってない
2.全体的に絵がヘタ
3.そのくせ背景には妙にリキ入っている
というのがあるのだが、マジックアカデミーはいきなりこれら諸条件を満たしまくっており、早い話が画面からエロゲー臭さがムンムンしてしまっているのだ。
同社のゲームボーイアドバンスの初期タイトル「耽美夢想マイネリーベ」と比べても、明らかに人物の絵のレベルが低い。そのくせポーズだけはパンツが見えそうだったり胸を変に強調していたりする。ゲームセンターの脱衣麻雀コーナー以外で不自然なお色気を発しているという点では革新的なのかもしれない。
そらそうと、やはりここの女性キャラ5人+1(一見女の子みたいなラスク)はオジサン(僕)が使うのは様々な社会的問題が発生する可能性がある。残る4人のうち比較的個性的なやつを選んだら…こいつになった、サンダース。眉毛がないけど気にするな!
次回につづく。
2004/3/8 IBMとDELLとSAMSUNG
かつて「舶来品」と言えばいい物・高い物の代名詞だった(70年代くらいまで)が、いつしか国産品の波に押されて「輸入品」というとなんか高いわりにダメなもの、という認識になった(90年代まで)。ところが最近は困ったことに国産品がダメになってきているので、国産品ビイキをしたくともどの角度から見ても輸入物のほうが断然良かったりする。特にパソコンについては悲しいくらい国産品が購買意欲をソソらない有様で、はっきり言ってIBMとDELLとSAMSUNGがあれば後はどうにかなる、みたいな状態と言っていい。
この3メーカーに共通するのは、
1.物の造りが堅実
2.サポートがしっかりしている
3.価格がはっきりしている
という、かつて国産品が持っていた優位点をことごとく備えている点である。1.はともかく2.は国産品はもはやダメダメである。主要な国産メーカーはPCのドライバをホームページなどでほとんど公開していない。更新されたもの(のさらに一部)だけしか公開していないので、例えばLet’sNoteやVAIOのリカバリディスクなし、なんてのを中古で本体だけ買ったりすると、仮にWindowsの正規品があっても普通の人にはまずインストールできない。マニアでも厳しいだろう。
これがDELLなりIBMなりだとホームページから楽々と検索できてしまう。そしてしょっちゅう更新されているんだこれが。IBMなんて4年前のPCのBIOSをWinXP対応のために更新したりしている。嬉しくなってそのCeleron300MHzのPC(WinXP動作の最低ライン)に入れたらやたら重くてすぐWin98に戻したが、そのやる気は買いたい。
そして3.の価格。何が悲しいって諸悪の根源「オープン価格」だ。何を調べても肝心な価格だけはホームページですらオープン、オープン、オープンの嵐。国産品はこれだけで買う気をなくしてしまう。もちろん各販売店の価格を調べて平均を取ればだいたい分かるのだが、DELLやIBM、SAMSUNGは直販価格がキチンと存在して、これが下手に店や代理店を通して買うより安い。小売店保護のために作られたオープン価格だが、舶来物には関係ない。それどころか舶来のほうが安くて質もいい、ってんじゃ却って手間が増えるだけなので面倒くさくなってますます国産品を使わなくなってる。
今国産品が勝っているのはPC本体の大きさと外観くらいのもんであるが、DELLも急速に良くなっているのでもうほとんど優位性はなくなるだろう。以前のDELLはデカい・ダサい・ゴツいの3拍子揃っていて、ついでに開けるのも閉めるのもメリケン品らしく大変だったが、ここ2年ほどでグングン良くなってしまっている。いずれ抜かれるだろう。
そしてついに、ほんのちょっと前まで怪しげな文面だったマニュアルの日本語も改善されてフツーになってしまい、基本の部分が強くなった印象を受ける。かたや国産パソコンと言えば「CPUを液冷」とか「DVDをパームレスト部分に内蔵」とか「TVにもなる」とか、どれもイロモノ的な売り方ばっかりしている。もうすぐ国産品の立場がなくなりそうで見てて悲しいけれど、もうどうしようもないのだろうか。
2004/3/5 ホテル
「風雲児たち・幕末編」4巻、「太陽の黙示録」4巻、「ホテル」文庫版23巻。数少ない買ってるマンガの単行本がまとめて3冊も出るのは珍しい。普通なら別々に買って電車の中の楽しみとするのだが、ついつい全部買ってしまった。
さてこの「ホテル」の小学館文庫版、半年くらい出ない時(20〜21巻の間)があるかと思うと、今年に入ってからのように3ヶ月連続で出たり(21、22、23巻)することもある。1巻の初版は98年の11月(奥付より)だから、刊行は5年以上続いている。恐ろしく不安定である。連載が続いているんならともかく、作者・石ノ森章太郎もとっくに死んでいる。
こんな状態なので買ってる人も少ないのだろう、入荷しない店も多い。しても数が少ない。一度見逃すとなかなか手に入らなくなってきた。どこまで続くんだろう・・・。
2004/3/4 牛丼あります
なんとなく恋しくなって、晩ゴハンに牛丼を食べた。吉野屋も松屋も牛丼を無くした今でも、小さいチェーンではちゃんと出している。牛丼屋の店先に「牛丼あります」と書いてあるのがなんだか物悲しいが、食べたいときにそこにあるのはありがたい。今は例のBSD騒動でちょっと高くなり、並盛り400円。
値段はいいとして、なんと夕飯時の店内に客が誰一人としていなかったのに驚いた。吉野屋でも松屋でも、牛丼の販売を休止する直前に大量の駆け込み需要があったと言うのに。この店は吉野屋のレシピに近い味を提供している。そして牛丼以外のメニューは以前からやっているカレーのみ、という店であることから察すると、結局客が求めていたのは並盛り280円の価格だけ、ということであろうか。これが女性関係ならば「アタシを愛してたんじゃなくてお金が目当てだったのね!」といったところになる。
私は松屋の牛丼が割と好きで、販売休止前に名残りを惜しんで一度食っておくか、と思ったクチである。そんなやつあまりいるまいと思ったのだがさにあらず、一杯の牛丼を食うのに店先に行列するほどになっていたのは記憶に新しい。だから私はその時は食わなかったのだ。割と好き、と言ってもせいぜい月に1回くらいしか食わない。ならば、より牛丼を愛する人に譲るべきだろう。これは男の美学である。
しかしその騒動も一段落してみると、牛丼を食べる人はすっかりいなくなってしまっている。真に牛丼を愛する人はそれほどまでに少ないのか。無くなるから食べとこう、という程度の人ばかりなのか。それではクリスマスだからケーキを食い、バレンタインだからチョコレートを食う、という以前この日記に書いた連中と一緒ではないか。どうしてそうまでして大して好きでもないものを食う必要があるのか。好きでないなら食わなきゃいいのに。どうせこの牛丼切れもそう長くは続くまい。焦って食って何になる。
牛丼は大して愛していない私だが、「てんや」の天丼は大好きなので、万が一「狂エビ病」等の発生で天丼が「販売休止の止むなきに至る」ような事態が発生したら、並んでも人を押しのけても食いに行く覚悟である。それも男の美学である。(どこが)
2004/3/1 ご迷惑(略)
人から謝られるのはオトナのつきあいとして割と頻繁にあるのですが、だからといって毎日謝られてばかりで改善されないというのはモンダイがあると思うのですよ奥様。それはもう毎日のように「申し訳ない」という旨を複数の人から言われているけど、だったら少しは何とかしろよと言いたい。
と書くと深刻なようですが、相手は電車の車掌なわけです。満員電車にゆられていると、毎日毎日「混雑してご迷惑をおかけしております」と言う。飽きずに言う。たまに時間が遅れて「大変お急ぎの所ご迷惑を(略)」が追加される。これだけ人が乗っていて、なお乗れなくて駅員に制止される人も毎日出ている。ディズニーランドなら間違いなく大人気アトラクションだ。いや特急電車ですら大人気路線となるのに、通勤電車に限っては「大人気」にならないのはなぜなのだろうか。それはともかくご迷惑をおかけされているこちらとしてはすぐにでも業務改善を願いたいのだが、ちっともそうならない。毎日「ご迷惑(略)」と言うばかりである。実はこの「ご迷惑(略)」はよく考えてみると、ただ単に事実を述べているだけなのである。確かに迷惑をかけている、だからどうした、と言わんばかりなのだ。やるな。
以前、いつぞやの首相だったかが「せめて文庫本が読めるくらいに(通勤電車の)混雑を緩和したい」という目標を掲げたのに対して、朝日新聞だかが「新聞が読めるくらいと言って欲しかった」と書いていたのを思い出すが、未だに文庫本が満足に読めない。新聞どころか携帯メールすらも怪しい路線はいっぱいある。
まあこれは関東限定なのだが、「下を向いても足が見えない」くらいと言えば分かるだろうか。というか、胸から下が見えないのが普通の朝である。ヘタに足を浮かせてしまうと次に降ろす場所が無くなるので、基本の足運び「スリ足」を体得するのが、社会に羽ばたいた学生が最初に学ぶことであり、車内読書は高等技術の部類に入る。まずはカバンを持っていない方の片手だけで文庫本をめくれるまでにならないと、関東の朝は本が読めない。
さらに混雑がひどくなると、天の配剤も必要となる。人の波が偶然に隙間を作り、そこに本を入れられた時だけ読める状況はザラにある。次の駅で配置が変わって隙間がなくなると、いくら続きが読みたくても読めない。そうなるとカバンにもしまえず、胸元に本を当てて宙をあおいだ「ドリーミー文学少女」みたいなカッコウになってしまう。片足が浮けばカンペキだ。僕が3日に1回くらいこの「ドリ文」になっている事は、みんなには秘密である。
話は変わって、専用端末とオンライン販売を組み合わせた電子書籍「Σbook」などというものが出てきているらしいが、この壮絶な満員電車に耐えられるのだろうか。37,900円もする端末をあの恐ろしい人の波に放り込むなんて私には考えられない。だったら端末を買う金で文庫本を買う。50冊は買えるぞ。文庫本なら仮に一冊なくしても600円くらいで済む。この端末はどうもビジネスマン向けらしいのだが、一体どこで読むのだろう。もっと言うとハードカバーの値段とデータの値段が同じ1400円だったりするのだが、これって意味があるのか?
2004/2/29 体調壊し気味
このところ体調がずーっと悪く、いろいろなことを休んで2日間寝てばかりいました。時々起き出して母のPCの調子を見たり、妹のPCの調子を見たり、風呂ガマから取れなくなっていたフタを強引に外してみたり…ああ、しょーもない日々。
あとは「YU−NO」というPC−9801の18禁ソフト(新品)を買って遊んでました。これまで(シナリオが面白いという)18禁ゲームはホントにロクなものに出会いませんでしたが、これはなかなか良くできており、先が見るのが楽しかった作品でした。もっとも、不条理ではないけどやり直しが多いために全体に時間がかかりすぎるのと、やはり18禁特有の文章のヘタクソさが目立つのでそんなにオススメはしません。
2004/2/22 ブスバーって何?
この世は広いのです。未熟な私の知らない世界はまだまだあるのです。
手元に、以前保健所に行ったときにパンフレットの山の中にあった「ゲイのための便利帳」という小冊子があります。これによりその世界の人々がいかに真剣に悩んでいるかを知り、以来ゲイの人を見る目が変わりました。見たことないけど。その本には「ハッテン場」などの言葉が何の注釈もなく使われていて、ノンケ(注:異性愛者、要はフツーの人)の自分など及びもつかないくらい真剣に悩んでいる人々の存在を知ったのであります。
そんな折、「ブスバー」という用語の存在を知りました。実に怪しい言葉です。ゲイバー、オカマバー、ブスバーと並べてみて何の違和感もありません。当然ながら「特殊な嗜好を持つ人々の切実な需要に応えるため、飲食及びサービスを供応するための施設(遠回しな表現)」でありましょう。
しかしこのブスバー、実は電力用語なのです。変電所によくあるそうです。高電圧の世界ではブスが必須なのでしょうか。まさかとは思いますが世界はやはり広い、安易な思い込みは禁物です。幸い現在はインターネットという人知れず物を調べることのできる便利なメディアがあります。さあ、貴方の知らない世界へ行ってみましょう!
ブスバー《bus bar》
うおー!!これは「バスバー」じゃねえか!
以前書いた「モートル(motor)」と言い、なんでこうも電力の世界は妙なナマリがあるのでしょうか。ちくしょう、また一つ賢くなっちまったぜ…。
ちなみにブスバーというのは、ケーブルだと太くなりすぎる大電力を通すために使われる板状の金属のことです。見た目はこんなの。ちなみにトルコワインにもブスバーというのがありますが知ったこっちゃありません。
上記ブスバーに対してバスバーという用語を使ってる会社もありますが、どちらかというとプリント基板とかに使われる電力ルート用の金属板を差すようです。チェロとかバイオリンの部品にもバスバーってのがありますが、これは「bass bar」です。インターネットって便利だね!(どこがだ)
2004/2/17 ファミコンミニ続報
ファミコンミニは想像以上に売れているようです。横浜で見た限りでは、どこも「お一人様一本まで」の表示も虚しくほぼ完売。多少「ドンキーコング」「パックマン」「ボンバーマン」が残ってる程度。
やはり大多数の一般ユーザーにとって「現行機で遊べる」というのは大きな魅力なのですね。うちにもファミコンは動く状態で保管してありますが、イザという時のメンテを考えると不安が残ります。まあファミコン以上に手間のかかるMSXを囲っているので他に手が回らないという事情もあります。
ともあれ、これだけ古いハードはいくら中古ソフトがどれだけ安く売ってても、大多数の人は2000円で確実に、かつ手軽に動かせる方を買っちゃうのです。それはMSXマガジンに関わった際も痛く感じたことです。しかし、こんなことは今まで否定されていたことなのですよ。
ファミコンミニで一番偉大なのはやはり「2000円」という絶妙の価格設定でしょう。安いからではありません、これだけの価格はレトロゲーム界ではかなり高い部類に入ります。確かに中古ソフトに比べるとずいぶん高い。リメイクでもない「古いのそのまんま」の復刻がです。これまでの常識では「こんな高いのは売れない」と(特にマニアの間で)言われたであろう価格です。それが売れた、これは嬉しい。
古いゲームは安くなくてはいけない、これまでは買う側でだけでなく売る側にもそういう認識がありました。なんちゅうか「古いものを金取って売るなんてイカン」というような美学が各メーカー、そしてクリエイター側にあったようで、イベントなどで配付したり、あるいは新作のオマケにしたりするのがごく最近までの通例でした(今でも大多数はそう)。過去の任天堂だけでなく、あらゆるメーカーがそうであったと言って間違いないでしょう。
しかしそれだと自分自身を復刻するコストが出ないのです。単に一本や二本の問題ならともかく、「古ゲー=タダor爆安」のような共通認識が根付いてしまうと、あらゆるレトロゲームを復刻するコストが出せなくなってしまう、これを指摘できる人はほとんどいませんでした。
私は(Mマガじゃない)レトロゲーム復刻の某プロジェクトに間接的に関わっているのですが、聞くと一本にかけられる金が恐ろしく少ない。あらゆるところを切り詰めているようですが、それでも販売価格は高い高いと散々言われまくっています。特にかつてオマケになってしまったソフトなどは、金取って売ることそのものに非常に風当たりが強いです。そうでないソフトも、コスト面で折り合わず、止むなく値上げをしたら風当たりはさらに強く…。
これは当初別の人がやっていたプロジェクトを引き継いだ結果なのですが、元々異様に安い価格で提供していたウラの一つに「ボランティアを使いまくっていた」というのがありました。どのくらいの割合がボランティアだったのかは不明ですが、タダでやってくれるような数少ないボランティアの人が離れてしまった後を埋めるためにお金を払ったらそりゃ当然赤字になります。私がやってる部分もそうやって元からコストが「無いことになっていた」部分を引き継いだので、交通費を払うとほとんどギリギリです。
まあ当初の価格設定が安すぎたのがそもそもの問題でした。その根拠は先の「古いゲームなんてこんな値段じゃないと売れない」という共通の思い込みがあったから、一概に元の担当を責められないのですが。ともかく、仕事するほど損するような状態では復刻事業も続きません。
考えてみれば、どうしようもない作品ならまだしも、それなりの名作であればマンガだろうと小説だろうと50年経ってもそれなりの値段で売られています。文庫とハードカバーだと装丁で取る金は違いますが、まるまる他の本のオマケになるなんてことはありえません。
ファミコンミニの偉いのは、それなりの名作が一本2000円というこれまでの常識を打ち破る高レートで売れる、という事実を作っちゃったこと。「お金を払ってでも欲しがる人がこれだけいる」、これはレトロゲームの今後にとって大変頼もしいことです。
何だかんだ言っても、レトロゲームそれ自身が自分を残すお金を稼ぎだせないと、後世に残すことはできません。
似たところで、北原照久のおもちゃコレクションは有名です。あの人が何より偉いのは集めたおもちゃの量ではなく、おもちゃ自身がおもちゃたちの家賃をきちんと稼ぎだすシステムを作り上げた、そのことにあります。
それができないとどうなるか…当然の宿命として、この世から消えます。そうなったものは実はたくさんあります。レトロゲームはそれができるかどうかの境目にあります。正直、残せない物が少なからず出ることはほぼ避けられなくなっています。ゲーム、というよりデジタルデータ特有の問題も多くあるので詳しい説明は難しいのですが、それはまたいずれ。
とりあえずメーカー側の意識が変わり始めたことを今は喜んでいます。
2004/2/15 ファミコンミニ
マニアには「2000円は高い」と評判悪いファミコンミニ。ヌルい私は大歓迎。だって「スーパーマリオブラザーズ」はディスクでしか持ってなくて、ドライブ側が壊れて以来ご無沙汰なんですもの。というわけで「マリオ」と、ついでに「ボンバーマン」を新宿で発売日に買いました。
見ていたら、もう並んでいる人がみんなファミコンミニを買っていく。まさに飛ぶような売れ行きです。なぜか「スターソルジャー」が真っ先に売り切れておりましたが、他のソフトについては店側も十分な在庫を用意していたようです。
さて買って帰ってかつての恋人、マリオに再会。GBAのファミコンより少ないドット数など不安要素もありますが・・・。
おおお、この操作感覚は当時のまんま。ゲームボーイ(白黒)の初期ラインナップにあった「スーパーマリオランド」はいかにもパチモノ臭かったのですが、これは間違いなくファミコンのマリオです。1upキノコの位置を体が覚えているのがなんとも気恥ずかしかったりしますが、GBAもそれに的確に応えてくれます。素晴らしい。
さらにやっていくと、3−1の無限増殖はおろか、「−1面」などのバグ技も再現されています。画面左に行くと少しはみ出したりする所からして、内部はファミコンのバイナリをそのまま走らせるエミュレータのようです。絵は縦を少し圧縮しているためにスーパーマリオ時にヒゲが一瞬消えたりしますが、ほとんど気にならないレベルです。
そしてボンバーマン。今となってはなんちゅうことのないシンプルなゲームです。元からバグが割合多かった作品で、このファミコンミニ版でも爆風にやられる時に爆弾ボタンを押したままにするとなぜか死なずに爆風に囲まれ続ける、というバグ技?が健在です。しかしパスワードが面倒だなー・・・と思ったらなんと、パスワードがオートセーブになるよう改造されている!エミュレータでこれをやるのはかなり面倒な行為なのですが、バッテリーバックアップ対応(パスワード入力を自動で完了)になってます!
このファミコンミニの基本はエミュレータのようですが、一本ごとに相当のチューニングが施されているようです。持ってないソフトですが、「アイスクライマー」がGBA2台で同時プレイできたり、「ゼビウス」の無敵技(本来2Pコントローラが必要)が実行できたりと、これだけ愛を感じる改造は中々できません。これだけやって2000円というのは十分すぎると思います。
難点は、透明ケースの中に入ったソフトの紙箱が薄くてすぐ潰れちゃうのと、カートリッジのラベルは再現してるのに、成形色はどれも赤と白のファミコン本体側をイメージした色になっている、という程度でしょうか。
個人的には「ファミコン探偵倶楽部」が出てくれたら嬉しいな。SFメモリカセット版はpart2しかなかったし・・・。
2004/2/12 ついついブランディッシュ
なんの気もなしに始めた「ブランディッシュ」(PC−9801版)を最後まで遊んでしまった。過去に一度通しで解いてはいたが、細かい内容は綺麗さっぱり忘れていたので楽しく遊べた。総プレイ時間は14時間、社会人が会社帰りにちょこちょこ遊んで2週間程度で解けるボリュームはこんなもんか。
それにしてもこのゲームはホントよくできてる。同時期に無意味にマウスに対応したソフト、MSXだと「幻影都市」「プリンセスメーカー」なんかはキーボードで遊んだほうがむしろ楽だったりしたが、このゲームはマウス操作であることに説得力がある。今見ても非常に分かりやすい操作系である。日本製らしい、いかにもチマチマしたゲームではあるが、それがヨイのだ。
2004/2/11 テストドライバーサム
「テストドライバーサム」。あんまり知られていない、MSX2のゲーム。「ディスクステーションDX#3」として発売された「にゃんぴ・サムゲームズ総集編」に入ってるゲームの一つである。タイトル画面がコレ。
んで、このタイトルはT&E SOFTの「グレイテストドライバー(GD)」のパロディであることは(MSXフリークの間では)割と有名である。画面下の「てやんでぃSOFT」は「ティーアンドイーSOFT」のもじりだろう。ここまでは分かっているのだが、上の画像でも出てくる「みなさん、お元気ですかぁ?」というセリフ。実はコレにも元ネタがあるんである。
これは1988年当時の日産自動車の「セフィーロ」という車のCMで、井上陽水が言っていたセリフ・・・、だそうだ。当時流行語になった、らしい。さらに昭和天皇の病気と重なったため、当時の自粛ムード(というかブーム)のせいで一時期この「お元気」の部分が無音になったことで知られる、らしい(※この頃のテレビ放送では、禁止用語を無音にしていた。今は知らない。とにかく、当時この言葉は不謹慎と考えられたのだ。今は不思議でも、当時はそれが当たり前だった)。
「だそうだ」「らしい」ばかりで恐縮だが、私はこの事を知らなかった。免許持ってなかったし、という前に中学生だったしなあ。「くうねるあそぶ」というコピーは知っていたが、車のCMにも井上陽水にも興味がないし。そしてCMネタは風化が非常に早いので、今となってはこの「テストドライバーサム」のタイトル画面も意味不明なギャグだろう。
CMネタの風化が早い要因の一つに、日本だとCM映像集みたいなのが全然ないことがあげられる。海外のCM集は割と簡単に手に入るのに、日本のCMは例えばDVDを出すといったことがどうも難しいらしいのだ。これが、CMに使われた音楽だけのCDは売っているのに。レンタルもしてるのに。うちの近所でも簡単に借りられるのに。これは、なんだかんだ言ってJASRACが管理してるからである。
かなりの映像が一応日本にも保存はされているのだが、ただ見るだけでも横浜の関内に行かないといけない。しかもこれは研究者でない限り借り出せない。まして人に見せるとなると・・・。
だから、この「お元気ですかァ」がいくら有名だったとしても、僕には井上陽水がどんな声で、どんなイントネーションでしゃべったのか全然分からないのだ。このインターネット時代に、関内以外で見るためには法律を破る必要が出てくる。なので、CMが元ネタになったものはその同時代の人に見てもらわないと分からないのだ。そして、肝心の元ネタの実物は他の人に見せられないので解説してもちっとも面白くない。これはパロディに触れる際、極めて面倒な壁の一つである。
一方、タイトルの元ネタ「GD」は世間では超マイナーだが、それでもパッケージの実物写真だったら簡単に公開できる(面白いかどうかは別として)。その差は一体なんなのだろう。ああ。
2004/2/8 ウイルススキャンソフトの光と闇
ウチの親が使っているノートパソコンはThinkPadの古いやつ、Celeron500MHzのWin98SEモデルである。ゲームをするとよく音が出なくなってしまうという点を除いては結構安定していたので、私が新しいマシンに乗り換えるときに母に譲ったのである。
我が家はADSLに5台のマシンが無線LANでぶら下がっている構成なので、ウイルス対策は必須である。以前からMcafeeの「ウイルススキャンオンライン」を愛用していた。しかし発売元のソースネクストが昨年10月に販売をやめて新しいソフトにしていたのを知らず、更新時期に買わせてしまったのが「ウイルスセキュリティ2004」なんである。これがどうにも母マシンとは相性が悪くて、入れた直後からフリーズするわ、いくつか使っていないソフトをアンインストールしまくってとりあえず動く状態にしても「電源が切れなくなるヨー」「なんか調子悪いヨー」と家に帰るたびに言われてしまう始末。確かにACとバッテリを抜かないと再起動もできないという重症のフリーズ状態を何度も見せられた。
母のような人にとっては、多少カネがかかっても安定性の確保が至上命題である。せっかく買った「ウイルスセキュリティ2004」には消えてもらい、現在はネットワークアソシエイツ(NAI)社から発売されている「Mcafeeウイルススキャン」をブチ込む。ソースネクスト時代は1980円だったものが3980円と定価ベースで倍になってしまったが、効果はバツグン。母も「ああ、電源がちゃんと切れるワ」「なんか調子いいワ」と満足なご様子。ありがとうMcafee!信じていたよMcafee!と僕の中でMcafeeに対する好感度はまたしてもアップしたのであった。
まあ今更Win98SEを使わせているのがそもそもアレなのだが、お金があっても見た目の全然違うWinXPを与えた際に母(と自分)に降りかかるであろう負担を考えると、簡単に乗り換えさせるわけにはいかないのだ。分かってくれジョニー。
しかしNAI版になってから「Mcafeeウイルススキャン」は売り上げが落ちてマイナーになってしまったそうだ。その一方で「ウイルスセキュリティ2004」はちゃんと売れているらしい。Mcafeeのソフトのクオリティは、Mcafeeではなくソースネクストへの信頼になっていたのであろうか。それとも安けりゃいいってことだろうか。
これを見て「スペランカー」を作ったのはブローダーバンド社なのに、国内版の発売元であるアイレムがクソゲーメーカー呼ばわりされている構図を思い出してしまった。
2004/2/6 パンク・ポンク
ある日本屋を覗いたら、信じられない光景がそこに。
「パンク・ポンク セレクション1・2」!
「パンク・ポンク」というのは、その昔小学館の学年誌等に連載されていた「たちいりハルコ」のギャグマンガである。70年代終わりから90年代始めまで長いことやっていたのだが、なんせ月刊で毎回4ページという分量なので、てんとう虫コミックスで全12巻しかない。それも長らく絶版のままだった(持ってるけど)し、もともと学年誌の作品は記憶されることが少ないので、このまま忘れられてしまうのかなと思っていた。それだけに、この復刊は目を疑った。
人語を解し人より巨大なウサギ・パンクと、飼い主ボニーちゃんとそのパパ・ママ、ボニーちゃんの彼氏マーク、怪医ドクトル・マンボ、ハムスターのチャ〜モなどのキャラクターが縦横無尽にギャグをかましまくる作品。説教くさい部分が全然なくて、テンポがよくて、毎回4ページでオチがつく。まさに子供マンガ!という一本。これだけストレートにバカをやってて面白いマンガは、現代にはなかなかないだけに貴重だ。
今回の復刊では、CMなど時事ネタのからむものはほとんど載っていない。パンクがガンプラ(ガンダムのプラモのこと。マンガでは最初のガンプラなので、1980年)を買うためにプラモ屋に並ぶ話もカットされてしまっている。これなんかは入れといた方が良かったんじゃないかなあ。
それでもてんとう虫コミックスに入っていない回が何本か入っていたり、たちいりハルコのパンクにまつわる思い出を綴った4コママンガがたくさん載っている。何よりミリョクの一つである、下ネタやバイオレンスの数々は(小学館のくせに)無修正ノーカット、たぶん。全800ページに200話弱が入って1180円は安いぞ。
2004/2/4 Mマガ1号2号
「MSXマガジン永久保存版」の4刷と、同「2」の2刷が出回りだしました。相変わらずあんまり見かけないですが、重版なんてそんなもんだそうです。新宿の青山ブックセンターあたりだと「2」しかなく、両方揃っているのは東京駅構内の書店くらいでした。
これで「1」は1年以上売れてることになります。まるで実感ないけど…。
2004/2/3 5インチディスクとか
某所に今はすっかり珍しくなった5インチの2DDディスク(マクセル製)が山ほど売ってたので50枚ばかり代理で購入。一見新品のように見えて、なぜかエンベロープだけが部分的に変色している。ラベルはプロテクトシールも含めて新品。うーん、これは何者だろう。10枚680円とそこそこの値段だったからまあいいか。カビが心配だけど…。
そのちょっと前に8インチディスク(日立製)もあったので2枚ほど、これは実用ではなく記念で買っておいた。一枚200円。8インチディスクの実物を手にとるのは恥ずかしながら始めてなのだが、さすがにデカい。試しにいろんな物に合わせてみたら、一辺がいわゆるキューブPCの幅とほとんど同じであった。
さて、MSX2版のザナドゥは3.5インチディスクにも関わらずなぜか異様に大きい箱に入っている(1/29の写真の左端にちょっと写ってる)。88版とかFM−7版などの5インチディスク版の製品は、MSX1(ROM)版と同じ寸法の普通の箱。ちょっと前に出た完全復刻版ザナドゥもこの大きさ。
MSX2版のデカい箱の謎については、前から「これって98版にあるという8インチディスク版の箱と同じかも」と思っていたので、試しに8インチフロッピーディスクを入れてみた…ら、入らない。あら?
10年以上前のオボロゲな記憶では、ザナドゥシナリオ2の箱もなんだか大きかった記憶があるので、MSX2版はそちらに合わせたのかもしれない。なんでそんなことしたのかはよく分からないが。ザナドゥの全機種全メディアの箱をコレクションしてるような人、いたらいっぺん8インチ版を見せて下さい。
2004/2/1 メートル法換算・その2
えーとですね、先日の「メートル方換算」(このすぐ下)の記事に対して、gigamix onlineで「よしまつ家もメートル法!」とか書いてありますが、換算してません。
あえて書く必要もないと思ったので流して書きましたが、持ってるソフトをメートルで計っちゃうというのはソフトが山積みになっているような状態、すなわち全然整理していないからこそ始めてできるワザであります。
下の写真は、棚の奥まで入っているのでソフトの量を長さなんぞで計ることはできません。ですから「ウチはちゃんと整理してるもんね」→「だからメートルで計るなんてことはできないんだもんね」というのが真の趣旨であります。それは同時に「いまひサンちは散らかりすぎだもんね」と言ってることになりますが、日記を読む限り本当のことだと思います。
というわけで、ウチはメートル法じゃないんだもんね。
きっとbanさんの陰謀に違いないわ!
ちなみにこの写真はちゃんと整理している部分を細心の注意を払って切り取ってから掲載しております。画面外についてはトップシークレット。
2004/1/29 メートル法換算
持っているゲームソフトの量をメートルで計るという話題が一部で起こっておりますが(リンク先の下の方)、うちはいまひさんチ(リンク先の#787)とは違いますことよ奥様。
これがウチのソフト棚であります(本当は入りきらないのが段ボール箱に入ってる)。結構奥行きがあるので、下の段は中に3列になっているのでありまする。紙箱のソフトは痛みやすいのでこんなふうにしていたらイッパツで潰れます。リンク先のYahoo!オークションの出展でも、「伊賀忍法帳」と「ぽんぽこパン」がやや危険な位置に!
MSXの基礎知識ですが、コナミMSXタイトルの初期に使われたオレンジ色の箱はやたら焼けやすい(退色しやすい)ので、下の段の一番奥にしまっています。このオークション、400本以上と数が多いのと60万円という価格から話題を呼んでいるようですが、出展物をよく見ると分かる通り、ちょっと貴重なコナミの初期の紙箱は先に挙げた「ぽんぽこパン」くらいしか見当たりません。
反面「サーク」「エメドラ」「MIDIサウルス」のようなあんまり価格のつかないやつらが各5〜6本あるし、紙箱以外にも不自然なくらいコナミのソフトが少ない。さらに中古ショップの出展であるのを考えると…売れ残り、または不良在庫である可能性がかなり高い。出展者もさすがはプロです。ごく数本、価値のある物を混ぜていますが、ダブりの数からして手間さえいとわなければ一本ずつ揃えてもグッとお安く買えます。ここの人が言うように資料として買ったつもりで倉庫のスペースを借りたら、それこそ中古ショップでも開かない限り永久に処分できない粗大ゴミとなる可能性がたいへん高い。というわけで、MSX専門ショップでも開きたい人以外にはおススメしません。でも、この品揃えなら僕は行かないですね。
逆にいまひサンちの写真(#787)はさすがです。さりげなく貴重なソフトがたくさん埋まっています。「田代まさしのプリンセスがいっぱい」「魔神宮」「ゾンビハンター」「単騎狼ウルフAT」など、クソゲーすぎて貴重になってしまったソフトの数々!「棚の実力が違う」とはこのことです。まさに宝の山。万が一いまむらさんがショップを開いたら、一番乗りしてココロ行くまで荒らしてみたい。その時はヨロシク(何をだ)。
2004/1/25 ファインディング・スノウチサトル
MSXマガジンで描いていた漫画家の中では一番マイナー(と思われる)スノウチサトルの現役作品を見かけた。今は「森下わさび」名義なので分かりにくいが、辰巳出版の「漫画オリンピア」の表紙にその名があった。これはオヤジ向けのエロ漫画誌で、表紙からして凄まじくダサい。それは「進歩してはいけない!」というオヤジ誌特有の強いポリシーによるもので、こういうのを求める一定の読者層に支えられているのであろう。でも、その中のエロじゃない漫画なのだからその扱いはどんなもんか想像がつくと思う。
この人はいしかわじゅんの後輩である。まず、いしかわじゅんがMSXマガジンの創刊号(83年10月号)に描いた4コマの原稿を当時の編集者に紛失され、その後のアスキーの対応のせいでトラブルとなり1号限り(?)で辞めている。2号以降を引き継いだのがスノウチサトルなのである。10号くらいまで載っていたはずだが、この漫画のファンはいたのだろうか。いるとしたら「永久保存版」の次の号に呼べるかもしれない。作品の存在自体を誰も覚えてないだろうけど…。
全然関係ないが、新宿の露天のタイヤキ屋で「ファインディング・ニモ公認」と書かれているのを発見。絶対公認じゃないしニモはそもそも鯛じゃないのだが、目を引かれた時点で完全に僕の負けであった。脱帽。
2004/1/24 携帯デンワはどれがイイ
今の携帯デンワにしてからちょうど2年が経った。電池もヘタってきたし、新しいものにしなくてはならない。料金プランや通話料金、メールの使い勝手もあってJ−PHONE(今はボーダフォンか)にしているのだが、とうも今のボーダフォンにはコレという端末がない。
機能面は自分の方を合わせるとして、まず大事なのは外観である。外を歩いていると、地味な人が妙にハデな色の携帯を持っててカッコ悪いなあ、と思うことが多々ある。そんな観点で探してみるのだが、率直に言ってヘンなのばっか。特に色が地味な自分に似合わない浮いたものが多い。ラメ入りの青とか、女性のコンパクトじゃあるまいし。そんなわけで人に聞いてみたら、その人はコレがいいと言う。三菱のV301D、スパークオレンジ。
うーん、でも僕はコレはちょっとイヤなのだ。なぜかというと黒字にオレンジの配色が、どっからどう見てもパナソニックのMSX2、A1シリーズを思い出してしまうのですよ。アシュギーネ携帯とでも呼ぶか、松下じゃなくて三菱だけど。そんな僕の心の内はMSXを知らない人には打ち明けられず、相手を傷つけないように断るにはどうしたらいいか考える今日この頃である(半分うそ)。
2004/1/19 古いものの資料
記事を書いていて困るのが、古いパソコンのマトモな資料が全然ないということ。MSXなら専門なので長年にわたる研究成果(?)があるので困らないが、PC−88シリーズになるとちょっと困る。それでも88は有志によっていろんな情報が公開されているから助かる。ところが、PC−9801シリーズとなるともう全然分からないのである。
98の方が時期が後だから分かりやすいんじゃないの?という声がありそうだが、さにあらず。PC−9801はホビー機というより事務機として普及していたので、案外愛着を持っている人は少ないのである。さらに、今も持っているだけの人はたくさんいても、自前で資料を作って発表するような人はMSXや88に比べると段違いに少ない。
なんでこんな事を書いたのかというと、いわゆる86音源(PC−9801−86、PC−9801用のFM音源ボード)の発売時期が分からなくて困っているのである。この前の26音源というやつはFM3音+SSG3音のモノラル、86音源はFM6音+SSG3音のステレオ・・・らしい。で、86音源は92年頃の発売らしいんだけど、89年の「ブライ上巻」でも一部だけステレオに対応しているようなのである。(EGG版を聞いてみた)
実物の98ソフトはファルコムの「ブランディッシュRENEWAL」(CD−ROM版)など95年以降のものしか持っていない。このへんはゲーム中にも対応が明示されているので86音源の存在に間違いは無い。
考えられる可能性はいろいろあって、
・86音源は88年頃に出ていたが、対応ソフトが出てきたのが物凄く遅れた。
・実は26音源もステレオ対応。
・ファルコムは86音源に対応するのが遅かった(88の時もサウンドボードIIになかなか対応しなかった)ので、他社はとっくに対応済み。
・EGG版のブライ上巻だけ改造されている(まさか)。
知っている人にとってはおバカな悩みかもしれないが、使ったこともなく、信用できる資料も現物も手元にない、というのはタイヘンなのでありますよ。というわけで、これはステレオ対応と書いていいのかどうか、1時間くらい悩んでも答えが出ないのであります。
2004/1/19 Mマガ的な悩み
MSXマガジン永久保存版1〜2号、売れた数の割に反響というものが困ったくらいにないのであります。前も書いたけど、「出たことが嬉しい」という人は多いのに、中身まで突っ込んでくれる人はほとんどナシ。ちゃんと分かっていたのは白神さんくらいです。あとは豆腐に腕押し・ノレンに釘と言った具合。
そんな中、きちんと見てくれた人が見つかりました。ありがたや。
http://hp.vector.co.jp/authors/VA030421/ym031205.htm
この方はかなり肯定的に、それもこちらの製作意図(みたいなもの)を汲んでくれているのが嬉しいですね。あくまで公式エミュに対する評価で、本の評価ではないのですがそれでも大変嬉しいことです。
私のホンネを言えば、本当はこの本をMSXを懐かしがるオジンではなく、もうちょっと若い人に見て貰いたいのです。既にMSXの名前も知らない人達がコンピュータ業界の実社会に出てきているので、若い人はMSXなんて知らないし興味もないよ、ってのももっともな意見です。それでも書店から消えるのが早すぎるせいで表紙も見て貰えないというのは悲しい限りです。2号は2800円と結構高価なので普通の書店ではあまり入荷せず、してもMSXオジンたちが一瞬で買い切ってしまうのでどうしようもないのです。Amazonとか楽天ブックスなどでは確実に手に入りますが、中身はどうやったって見れません。MSXと書いてあればそれこそ○ー○○でも買っちゃうような人ならいいんでしょうが、マニア以外の手に渡っていないとなるとやはり実物の本屋に置いて貰わなくてはなりません。
現時点で新宿とか横浜あたりでは全く見かけなくなっております。たまに本屋に行っても存在すらしていないのだから、目に止まる可能性すらないわけです。MSXを知らずとも、大野一興さんの表紙絵を理解する人は買えない、というか物自体が無い、そんな状況なのであります。だったらもっと出荷すればいいじゃんと思っても、再販制度の一つであり出版社の恐怖「返品」システムがあるがため、注文よりもグッと減らした数しか出荷できない…という大人の事情もあります。
マンパワーは元々限界に近いとはいえ、こういう「沈黙するマニアたち」が購読者の大部分を占める現状が制作側のモチベーションを下げまくっているのが最大の問題点と言えます。たとえバリゾーゴンでも飛ばして貰えれば、ヒネクレ者の我々ですからやる気も出ようってもんですが。MSXマガジンは「出せば売れる本」と認識されてしまったので次も作らないといけないような流れはあるものの、ホントただそれだけです。
(次もあるかは分かりませんが)同人ソフトのチョイスは任されていますので、なんか意見があったら掲示板にでも書いてください。