よしまつ日記(Version 3)・(2005/11/13 HDDより発掘)

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2003/6/1 容量増大とは?

 コンパクトフラッシュを買った。5年前HP200LX用に買った20MBのやつが当時1万5千円だったが、今は128MBで5000円。買うたびに思うが、安くなったもんだ。これをあまり繰り返すとジジイと言われてしまうので、そろそろ気をつけなくてはならないお年頃と言える。「昔は2DDのフロッピーが1枚100円だと安く感じたものじゃ」「何をおっしゃる8インチのフロッピーが10枚1万5千円」「おっと20分のマイコン用カセットテープ(以下略)」と老人しか分からない会話の横で「ねえ720KBってどれくらい?1GBよりも小さいの?」とか子供が聞いてくるのだ。そしてますます老人はヒネくれてしまい、孫からは「お小遣いマシーン」みたいな認識しかされなくなるだろう。そうに違いない。

 それはともかく、MSXにMEGA−SCSIとPCカードのSCSI接続アダプタを介して取り付けており、その容量アップをしたのだ。MSXは32MBのドライブを同時に8つしか認識できないというDOSの制約があるため、128MBあるとほとんどそれだけで運用できてしまうのだ。前に使っていた64MBだとやや不足がちだったが、これでもう買い足す必要もあるまい。実際にはさらに大容量(13GB)のハードディスクも繋がっているが、余りまくっている上に出番がなく、データの死蔵倉庫と化している。その副作用で、近頃話題の静音PCなんぞ目ではないくらい静かである。可動部分がフロッピーくらいしかないから、当たり前なんだけど。

 うちのPCも静音仕様とかで当時としては驚異的に静かという評判のキットを買ったけれど、MSXと比べるとやはり結構な音がする。田舎で暴走族も来ない静かな土地だから・・・という環境のおかげでもあるけれど。最近はスキモノ用にファンレスPCキットとか水冷PCキットと言った静音/ハイパフォーマンスを両立したヘンなものが出てきているが、これから一般市場にも音のしないPCがぼつぼつ出てくるだろう。時代がMSXに追いついたのだ(うそ)。

2003/5/28 HAL研究所

 今は任天堂に食われてしまったHAL研ですが、MSX的には「ぶた丸パンツ」とかの変でありながらかつゲームとして完成度の高い作品群をリリースしており、初期MSXの質的向上に貢献していた会社です。で、「パンツ」を始めとする初期の作品が4本ほど新品未開封の状態で手に入りました。これら1984年頃のものは裸ROMはよく見るのですが、箱説揃ったものはなかなか貴重なのでちょっぴり幸せです。なかでも「マスターシリーズ」と銘打たれた学習ソフトらしきシリーズはそのバックストーリーが異様に力のこもった文章で書かれており、まだまだ新しい発見はあるんだなぁと思った次第です。

 その中からまず「バラン数」をご紹介しましょう。これはやくみつるだったかが「B級ゲームの逆襲」という本の中で紹介していました。しかし、どうもROMサイトから落としたのでしょう、デカデカと「バラン」と書かれていてゲンナリした覚えがあります。タイトルには「balance」としか書かれてないので実物を持っていないとこうなるのは当然です。「バラン数」というオヤジくさいギャグセンスのタイトルがまず重要なのに、全く分かっていませんみつる。安易さが見え見えの本作りはいけません。ともかくそのストーリーはこんな感じです。

 モグラーとメラニーは恋人同士。今日はメラニーが汽車に乗って会いにくる。ルンルン気分で出かけたモグラーの耳に突然飛び込むメラニーの叫び声。「助けて〜モグラー!」見上げれば、彼女を乗せた汽車の前には傾いた吊り橋が待ち受けているではないか。早くつり橋のバランスを取らねばメラニーは谷底にまっさかさまだ。「待ってろメラニー!」(以下略)

 声に出してみると非常にテンポがよいのが分かる、というかもはや講談調です。タタンタンタン、とか机を叩くとより雰囲気が出るでしょう。ここまでくると風格まで感じます。そしてこのメチャクチャな内容がますます何とも言えません。モグラーはモグラだからなんでしょうが、どうしてメラニーなのか。つり橋の虫食い算をうまく左右の数字が合うように埋めると橋が水平になる、というゲーム部分は非常に良質で、同時期の「もん太くんのいち・に・さんすう(コナミ)」よりよっぽどうまくできています。しかしそれをそのまま文章化したこのストーリーはやはり狂気の世界としか言えません。だいたいモグラーはつり橋の下にいてどうやってメラニーと会うつもりだったのでしょう、謎は尽きません。

 これが「泳いでタンゴ」だと冒頭部はこんな感じになります。

 ここは南米ワニ共和国のタリラタ川。この川の上流は成長するにつれ英単語が浮かび出てくるという”タンゴ丸太”の名産地だ。(以下略)

 いくら英単語学習ソフトだからってここまで強引にしますかアナタ。南米なのに英語だし。
 さらに「キュースター」となると・・・。

 時は西暦2500年。地球を離れること200万光年のハチャメチャ星雲。(以下略)

 もう時空を越えています。これがどうやって国語の学習ソフトになっていくのかは、あまりにオモシロすぎるので頑張って実物を見つけて読んでみて下さい。

2003/5/19 無知との遭遇

 前に「ザ・マネーゲーム」の所で書いた「財テク」。「財産を増やすテクニック」くらいの言葉だろうと10年くらい思っていたのですが、実は「財務テクノロジー」なんだとか。し、知らなかったよ・・・。他にも水前寺清子の愛称が「チータ」だったなど、この所どうでもいいことで驚くことが度々あります。人生に新鮮味がなくなったら終わりらしいですが、こういう新鮮味に囲まれるのもある意味終わってるような気がする今日この頃です。

2003/5/14 ボンクラ一代記

宇多田ヒカルの愛称はヒッキーと言うなんてのは世間の人には常識なんだろうけれど、今日始めて知った。芸能はさっぱり分からないので「ヒッキー、1年3ヶ月ぶりに姿を見せる」なんて表題では私にとっては意味不明。でも、天下のアサヒがこう書くんだから常識なんであろう。こうして若者との距離が開き、オジサンへの道まっしぐらとなるのか。その前に同年代との差が開いているような気がしなくもないが。

ヒッキーってのは「引きこもり」の略だとばかり思っていたが、ウルトラメジャーの宇多田殿と引っかけて揶揄していたということなのだろうか。ちなみに英語だとキスマークの意味になる。口紅の跡じゃないほう。いらん事ほど知っているのがますますオジンの雑学っぽい。

それにしても朝日新聞のサイトに載っていた写真(http://www.asahi.com/culture/update/0513/007.html)を見ると、20歳にしてはフケ顔に見えてしまう。カメラマンのせいということにしておこう。

2003/5/11 セクハラ

男女混成の友達グループでスッポンを食いに行った。酒はそんなに飲まないが、話ははずむ。で、途中チカンの話になった。
電車の中で男が男に尻を触られた奴なんてのは序の口。次にI君がこんな話をした。

彼は男性にモテるタイプだったらしく、まあなんというか子供の頃から先生とかに触られたりしていたらしい。なんちゅう教師だ。セクハラである。
しかし彼は落ち着いて曰く

「子供の頃だったから、それが何だか分からなかったんだよねえ。ただくすぐったかっただけで」

皆の口はこの時一瞬止まった。抑え目の表現の中にリアルさが覗く的確な表現に、誰もが冗談とは思えなかったのであった。

彼は今でも年上の男性にモテ気味らしい。今後に期待しよう・・・。

2003/5/6 マネーゲームの片隅で

ファミコンの「ザ・マネーゲーム(ソフエル)」を知っているだろうか。かつて「財テク」という言葉が流行したバブル直前くらいの頃、1988年の作品である。主人公が恋人の父親から、結婚の条件として100万円を10億円に増やせ!と言われてそれに従うという、のっけから子供に見せたくないような怒濤の展開を見せる作品である。パッケージには「株式入門講座」と会社四季報モドキの「株式四季報」というのが付属しており、それなりに本格派の作りであった、ようである。続編「ザ・マネーゲームII 兜町の奇跡(1989年)」なんつーのも出たから、そこそこ好評だったのだろう。株をテーマとしたファミコンゲームとしては「松本亨の株式必勝学」「同PARTII」というのもほとんど同時(やはり88年、89年)に出ていたから、時代の流行とは恐ろしいものである。ちなみにこちらは400万円を70億円に増やす必要がある。松本サンのほうが厳しい。

それはさておき、ザ・マネーゲームである。財テク講座のマンガ小冊子を宮川総一郎氏が描いているのだ。名前だけでは分からないだろうが、何を隠そうファミリーソフトの社長さんである。元は漫画家で、やはり財テクものの「マネーウォーズ」というのを描いていたこともあって抜擢されたのだろう。そして本作のパッケージイラストも担当している。暖かい絵柄が兜町の雰囲気を出しているとは言い難いが、ともかく下がそれ。

さて、ゲーム業界でタダモノではない人として知られている(らしい)宮川氏、こっそりやってくれています、右下をよくご覧あれ。・・・何と「FS−A1」とおぼしきMSXが描かれているではないか!実物にあった「MSX2」のロゴもバッチリと入っている。これだとちょっと分かりにくいけど。主人公は当時流行した「ホームトレード」みたいなことをしているのであろう。でもゲームのグラフィックではPC−9801みたいなパソコンを使っているのだが。

88年は既にファミリーソフト設立後でソフトも何本か出しているから、宣伝のつもりだったのか?宣伝効果があるかどうかは果てし無くギモンだし、だいたい他社のファミコンゲームのパッケージに描いてよくバレなかったものだ。機会があったら本人に聞いてみたいところ。

2003/5/4 江戸東京たてもの園

「千と千尋の神隠し」の建物のネタにもなった、「江戸東京たてもの園」に行ってきた。映画がなければ知らなかっただろうけれど、まあ要するに江戸時代〜昭和の建物の実物をいくつか移築して保存・公開している場所である。建築にはうといので「マァ素敵なお宅ネェ」と言うのがせいぜいではあるが、当時としてはモダンな写真館とか、華族の屋敷とかは素直に面白い。ヨソの豪華なおウチを探検、というのは子供心にワクワクした記憶がだれしもあろうが、大人ゴコロにもワクワクする。あまり顔や態度に出すと変な人になってしまうので多少は自粛したが、なかなか楽しかった。

建物はどれもこれも当然ながら人は住んでいないし、調度品もほとんどが触ってはいけない。見ることはできても入れない部屋も多い。見学者のせいで玄関に靴だけはやたらにあるけれど、もはや雰囲気的に死んでいるおウチである。いかんせん寂しいのは仕方がない。そのくせ盗難防止のために全ての家に防犯会社であるセコムの装置がついている。明治の写真館も大正の文房具屋も、果てはカヤぶき農家までセコムしている。なんだか物々しい。

ところが「高橋是清邸」だけは何か違うのである。もちろんセコムしてはいるが、どういうわけか玄関先からゴハンの匂いがする。それもカレーの匂いである。高橋さんちのお昼はカレーなのね、ってな感じにそれだけで誰かが暮らしているような気になるのが不思議なものだ。ここも移築したホンモノだが、大広間を軽食堂のようにしていて、茶ソバとカレー、その他アイスクリームなど数品を注文できる。廊下の窓ガラスは明治のものがそのまま残っていて、激しく波うっている上によく見ると気泡がボツボツとあるという時代もの。そんな明治時代の景色を見ながら食事のできる不思議空間となっている。素晴らしい。で、僕もちゃっかりカレーを食べてきました。

しかし考えてみると、この高橋是清という人は2・26事件で殺害されている人である。しかも自宅の寝室で早朝に銃で撃たれて死んでいて、トーゼンその部屋も建物もろとも実物がたてもの園に持って来られている。場所は違えど家そのものはまごうかたなき殺人現場なんである。寝室には解説のプレートもある。そしてカレーを食べた広間は2階の寝室の真下にあり、みんなそこで黙々とカレーと茶ソバをすすっている。MSXには「死体置場で夕食を(ハート電子産業)」というゲームがあったが、さしづめここは「殺人現場の真下で昼食を」ということになる。考えようによってはなかなかの異常事態だと思うが、それでもみんな黙々とソバをすすっているのである。しかもいつの間にか行列ができているではないか。そんなにみんな殺人現場の下で食事をしたいのだろうか。単に他に食う場所がないだけと言えばそうだけれど、誰がこういう趣向を考えたのか聞いてみたい気もする。

ここは広間奥の内線電話から机の番号と共に注文するのが変わっている。調理場も高橋邸内にあって、あらかじめ伝えた席番号まで持ってきてくれる。出るときにすれ違った人がやはり「ゴハンの匂いがする」と言っていたので、高橋さんちのカレーは「生活感の演出」という重要な役割を持っているのかもしれない。カレーは650円(税別)。

2003/5/2 魔導士ラルバ

前から再プレイしたかったので、「魔導士ラルバ総集編」をMSXPLAYerで全編通しで遊ぶ。・・・それで気がついたのだが、実は最後までクリアしたのってこれが始めてではないか!うわー、何てこった。せっかくの初プレイをエミュレータで遊んでしまうなんて。前に遊んでいたのはディスクステーション版だったか。

さて、今後のネタのためにスクリーンショットを撮る作業も並行して行った。これをやると純粋に楽しめないのがヤなのだが、途中でムラムラと変な考えが起きてしまい、こんなものを作ってしまった。

ラルバフリークには言うまでもない、「おどる」シーンのアニメーションである。「はげしくおどる」ほうも作りたかったのだが、ツールでアニメの速度を上げてもIE上ではなぜか一定の速度以上にならなかった。うーん、なぜだ!

WindowsXPだと壁紙にGIFアニメも指定できるようになっていることも始めて知った。今僕のデスクトップでは終わりの無い踊りが繰り広げられている。いい感じだ。賛同者は勝手に持って行って下さいまし。他にも「バン・チュー太のねっけつ」とか「ルーとレットのホッピング」「ハーゲンダックパンチ」などしょーもないものを10個以上も作ってしまった。せっかくなので、もう一つ「あらいぐまパスカル」を。

それにしても、これだけ見るとどんなゲームなのか知らない人には想像もつかないだろうなぁ・・・。

2003/5/1 ドラゴンスレイヤー追加

しょーもない指摘があったので追加するが、ドラゴンスレイヤーのシリーズには他に「ロードモナーク」がある。そんなことは知っとるわい。あれは英雄伝説の話なんだから細かく突っ込まないでおくれよ。

詳しくいうと「ソーサリアン」が5、「ドラゴンスレイヤー英雄伝説」が6というところまでは間違いないが、その後の「ロードモナーク」がドラゴンスレイヤー7、「風の伝説ザナドゥ」が8というのはどこまで本当かよく分からない。「アドバンスドロードモナーク」や「ドラゴンスレイヤー英雄伝説II」はどうなるのだ。7以降は複数の説があるのと、資料も時期によって言ってることが変わっているのでどこまでが公式情報なのかは分からないのだ。

昔のファルコムはそこらへん非常にアバウトで、現在「Nihon Falcom」に統一されている社名も、初期には「Nippon Falcom」となっているものも混じっている。今ではクリエイターの名前すらほとんど表に出ない管理の厳しい会社というイメージが強いものの、80年代〜90年代始めは個人の露出が結構多かった。そのせいで会社の公式情報とプログラマーの言ってることに違いが生じることもあったのだろう。というか、公式情報という考え方がそもそも無かったようだ。今では考えられないが、いきなり会社に遊びに行くこともできたおおらかな時代だったのだ。

以降は余談だが、今はそのへんが非常に厳しいと言われる。そのためか「ほしのこえ」の新海誠氏が在社していたこともごく一部のファルコムファン以外には全く知られていない。ファルコム時代は本名なので知らないと分からないけど、ムービーを見れば一発だろう。オジンには「イースIIエターナル」のオープニングがウケたようだが、僕としてはその後に発売された「英雄伝説IV(Windows版)」の方が好きである(本編はともかくとして)。

20003/4/30 ソフトレビュー

長らく制作中の新・ソフトウェアレビューであるが、とりあえず一つだけ公開する。

抜忍伝説

他にもいくつか書きためているが、未だに「ホームページ・ビルダー」の効率的な使い方がよく分からないので本格的な公開はまだ先になりそうである。すみませぬ。サイト管理の概念がいまいちよく分からん。いくつかの機能は選択しただけで止まってしまうし、パッチのダウンロードもうまくいかないし。ううむ。

2003/4/29 英雄伝説ファンブック

(フツーの本としては)ちょっと高い本を久々に買った。「英雄伝説ファンブック・ガガーブトリロジー回想録」、3600円。

ちょっと説明が必要だが、ここで言う「英雄伝説」とは日本ファルコムのPCゲームである。MSXでは「ドラゴンスレイヤー英雄伝説」が出ており、ヒットしたので覚えている人も多いだろう。ただ「ドラゴンスレイヤー」のシリーズは非常にややこしく、「(初代)ドラゴンスレイヤー(84年)」「ザナドゥ(85年)」「ザナドゥシナリオII(86年)」「ドラゴンスレイヤーIV(ドラスレファミリー、87年)」「ソーサリアン(87年)」「ドラコンスレイヤー英雄伝説(89年)」「ドラコンスレイヤー英雄伝説II(92年)」と続いている。ここまでは木屋善夫氏のゲームデザインによるものである。(他にドラゴンスレイヤーJr.として「ロマンシア」、PCエンジン用に「風の伝説ザナドゥ」シリーズがある)

この後に木屋氏は日本ファルコムを離れたものの、「英雄伝説」はシリーズとして続いていく。そちらは「英雄伝説III・白き魔女(93年)」「英雄伝説IV・朱紅い雫(96年)」「英雄伝説V・海の檻歌(99年)」の3タイトルが発売されている。この3作から「ドラゴンスレイヤー」の名前は無くなった。

「英雄伝説I・II」の話が続いているように、「III」〜「V」も一つの世界の話として描かれている。「I・II」と「III」〜「V」の間は全然関係がなく、「III」からの3作を指して「ガガーブトリロジー」と言うのである。実にめんどくさい生い立ちのゲームなのだ。そんなこんなでオールドPCゲーマー(要するにオジン)は「III」以降を知らない場合が多い。特に「IV」「V」はエロゲー全盛期の頃にひっそりと出た一般RPGなので、知らないのも無理はない。日本ファルコムは「III」でファン層がかなり若返ったため、現在のメインは20歳台前半がほとんどであり、25歳以上の人はすっかり珍しくなってしまった。

じゃあなんで珍しい部類に入る僕がこのシリーズを好きなのかというと、その昔MSXに「ONE」というエロゲーを移植する話があったのがきっかけでエロゲーを6本ばかりやったのが始まりである(ONEの件に直接関わってはいない)。「ONE」も含めて、エロゲーでは売れていた部類のソフトをチョイスしたつもりだった。だが、これがことごとくつまらないのだ。ただつまらないのではなく、「エロゲー独特のお約束」を知っていることを前提とした作りがなされていて全然手が出なかった。いきおいインターネットに落ちている(なぜか必ず誰かが作っている)回答を見て作業プレイをすることになるが、「シナリオが最高」というソフトも僕にとっては意味不明で、ストレスが溜まりまくっていた。

そこで気が迷って手にしたのが「英雄伝説V・海の檻歌」だったのである。つまらないエロゲー群ですさみきった僕にとって、これは素直に面白かった。もしかしたら「つまらないゲームの見過ぎで普通のゲームが名作に見えた」のかもしれないが、当時面白く感じたのは間違いない事実である。誰が何と言おうと、もはや心の名作なのだ。後に「III」「IV」も遊び、すっかりこのシリーズにハマってしまったのであった。

で、ようやく冒頭の本の話に戻れる。これはタイトルの通り「III」〜「V」ファン向けの本なのである。もう恋は盲目、内容なんか検討せずに購入しました。
って、なんだこれは!確かに770ページ以上と分厚いが、これまで発表されたイラストとゲームのシナリオをまるまる載せただけのページがほとんどで、新しい情報はほんのちょっぴりしかない。この本を隅々まで読む時間を「海の檻歌」をもう一回やるのに使いたいくらい。こりゃないよ、もう。

装丁がテキトーなのが買うときに気にかかったけれど、まさにその通りの内容でした。高かったのになあ。「英雄伝説VI」の情報もあったものの、トリロジーのシナリオを書いた人とは別人らしいので、早くも不安。

2003/4/22 よしえサンち

須賀原洋行「よしえサンち」3巻購入。これは「モーニング」に連載していた家族エッセイマンガ「よしえサン」の続編で、元は「モーニングパーティ増刊」→「アフタヌーン」→「モーニング」と続き、通算すると15年くらい続いている長寿作品である。「よしえサン」は8巻、「サンち」は今回の3巻で終わりだが、次の移籍先はもう決まっているという。面白いのが、固定客がついているため単行本は増刷がかかるなど好調な売れ行きを示しているのに、雑誌の連載としてはイマイチ人気がないのだそうだ。実際、僕も「モーニング」は買わずに単行本だけ買っている。「アフタヌーン」も妹が買ってたしなあ。これは次の「本当にあった愉快な話」にしても雑誌の方に興味がないので、やはり単行本だけ買うだろうなあ・・・。ところで「よしえサン」が載っていた頃のモーニングパーティ増刊は噂に聞いた「横綱大社長」もあっただろうと思われる。休刊して既に長いが、いったいどんな雑誌だったのか想像もつかない。

どうもここんとこマンガばっかり買っている。ゲームソフトと共に今年買った文庫本を整理して数えたらやはり信じられないような数があったせいで字の本を無意識のうちに自制してしまっているのだろうか。だから言ってマンガに走るのは解決になってない。ああ、分かっているのにどうしてなのかしら。もう一つ、未読のもの・途中で挫折したものがそろそろ振り返りたくないくらい積み上げられているのも原因であろう。未読はいつか読むから(たぶん)いいとして、挫折したものは何度か挑戦してその度につまらなさに本を閉じる、ということの繰り返しなので、筋金入りの「自分に合わない本」コーナーができあがってしまった。さっさと売らなくては。

ゲームソフト所持リストに「ダムバスター」「ディアブロ」を追加。これは忘れていた「ドラゴンスレイヤーIV」の奥にさらに眠っていたもの。「ディアブロ」はオンラインRPGのアレではなく、チクタク○ンバンもどきのやつである。このパッケージが「激ペナ」と癒着してヒドイ目にあったのが懐かしい。だから隔離していたのか。あと「ダムバスター」はものすごーく汚く、以前やっていたMSX研究室の1コンテンツとして考えていた「パッケージクリーニング指南」の題材として汚いままとってあったもの。だから隔離していたのか。共にそれがいったい何年前のことなのか、既に思い出すことは困難である・・・。

この「ダムバスター」、第二次世界大戦のイギリス軍によるドイツのダム爆撃をMSX上に再現した物凄くマニアックなシミュレーションゲームである。操縦からエンジン調整、銃撃・爆撃まで一人でこなす必要のあるとんでもない代物で、こんな題材では現在ですら誰も買いたいと思わないだろう。だいたい原作の「DAMBUSTERS」とタイアップしたわけでもない(し、訳書も無いようだ)。ところがMSXのゲームソフトとしては今でもそこそこ見かける。当時の人はそこまでゲームというものに飢えていたのであろうか・・・。

2003/4/21 ゲームソフトのリスト作りとは

昨日のリストを再確認したら、かなり間違いがあることが判明した。本棚の隅で眠っていた「ドラゴンスレイヤーIV」が抜けていたなんてのは単なるマヌケだが、「説なし」とか「SOFBOX版」とかの細かい情報は書き漏らしがどうしても多くなってしまう。他にソートがなぜかきちんとなされなかったので手で強引に並び替えてクリアする。とりあえず箱のあるものについてはこれで全部だろう。ROMだけのものはそんなにはないが、やる気が失せたのでやめる。まあ珍しいのは「A1スピリット」くらいだろうから、気にしないことにする。

この手のリスト作りはやってみないと分からない難しさがある。特に最初につまづくのが「正しいタイトルは何か?」というところである。信じられないかもしれないが、例えばこうだ。「イース」と一般に言われているゲームは、持っている人なら分かるだろうが一番目立つところに「Ancient Ys Vanished Omen」と書いてある。これをもし何も知らない人が見たら「Ancient〜」から書いてしまうだろう。だがこれだと資料にならないので、一般に通用する名前として「イース」と書く。いや、書かなくてはいけない。イースは大メジャーだから説明しやすいが、細かいことになってくると大変だ。

細かく考えると脳ミソが爆発してしまうので、適当に基準を決めてかかるしかない。「ガルフォース」はサブタイトルによって2種類あるから両方書かないといけないが、「サーク」の後ろに「Art of Visual Stage」とあるのは全機種一緒だし長いだけだから書かなくてもよい。同じソフトが複数の会社から発売されているのは発売元の違いだけで良いが、違う内容で同タイトルの製品が存在する場合もある。言い出したらキリがない。他の資料との整合性こそがイノチとも言えるので、膨大(かつ不毛な)知識が必要となってくる。それができないと、何千本ソフトを持っていても、実質の意味がなくなってしまう。

パソコンゲームの古い時代のものはメーカーでもタイトル名の管理すらされていない場合が多い。さらに発売中止になったようなソフトもゴロゴロしているので、ますます混乱する。最近は「権利=財産」という考えが普及したのでメーカー側の権利意識は高まってきた。それはいいのだが、実物を持ってないのに権利だけ主張されることがよくあるという。それはまだマシで、権利があるかどうか分からないから回答できない、なんてのもある。ハタから見てヘンなようでも、なかなかそれが普通の姿である。

2003/4/20 数字の恐ろしさ

ずーっと前から依頼されていた、自宅のMSXソフトのリストアップにかかる。MSXソフトの実物はおおむね入手が難しいので、こういうリストがMSXアソシエーションの基礎データになったりする、こともある。前に作ったのは2年も前の話だったので、増えた分を追加するのではなく、一から全部数え直すしかなくなってしまった。

収納場所の関係から、まず手作業でリストを作らないといけない。立ったまま本棚最上段のタイトルを集計する作業はなかなか面倒くさい。維持・管理というのは生産性が無い割に手間がかかるもんなのである。ソフト屋の店頭で「これは持っているか、持っていないか」というのはすぐ分かるのだが、「全部で何本あるのか」「どれを持っているのか書け」と言われると途端に分からなくなる。それには実物を見て地道に書き出していくしかない。

ウンセコラセと棚から下ろして書き出してまた元に戻して・・・を繰り返すこと十数回、最後にExcelに打ち込んで表にする。さて僕は何本持っているのか?ゲ、こんなに持っていたのか。2年前のリストと比較してザッと計算すると、月平均で5本くらいのペースで買っていることになる。と、書くと大したことがないようだが、「年60本」と言い換えるとちょっと危ない人である。僕のことだけど。

2003/4/19 悪魔廻し

「風雲児たち」ワイド版8巻を買う。昨日買ったのがカバーは8巻なのに中身が9巻だった(こういうのは何と言うのだろうか)ので、店を出てすぐに中身が8巻であることを確認。しかし読み進めていくと何かがおかしい。なんとこれが乱丁なのであった!ムッキー!!さすがマイナー出版社!違う意味でスリル満点の本だ・・・。

さて家に帰ってテレビを見ると、福留功男(ウルトラクイズの留さん)が出ていた。最近増えている犯罪の特集なのであるが、「サムターン回し」の事を「サターン回し」と言っている。最初は何かと思ったが、もう一度聞いてもやっぱりそうであった。最初、サル廻しみたいなものを連想してしまった私はアホでしょうか。

2003/4/18 ああ、無情

マンガの単行本を買うときは、現在連載中であるか否かに関わらず「これは最後まで読む!」と決めてからかかる。アナタにどこまでもついていくわ、という固い決意の元に買い始めるのである。節操なく買い集め、時に(というよりもうほとんど)遊んでいないMSXのゲームソフトとはえらい違いである。ゲームは可哀相だが、マンガはちゃんと成仏してくれるだろう。そんな私が今買っている長編は「20世紀少年」「ジパング」「野望の王国」「風雲児たち」の4タイトルである。この他に「よしえサン」シリーズ、「今日もお天気」「ジンクホワイト」・・・ずっと言っていると趣味がばれるのでこのへんにしよう。そんな私に一つの試練が襲いかかった。

それは「風雲児たち」である。これは潮出版社(かなりマイナー)から出ていた全30巻のやつではなく、リイド社(多少マシだがやはりマイナー)から出始めたワイド版の方。みなもと太郎の歴史大河ギャグドラママンガである。面白くてタメになる(死語だなこれは)、関ヶ原から幕末までを描こうとしている凄いマンガだ。「している」というのは1979年から始まり、掲載誌を何度も変えながらいまだにやっているためである。最初から幕末を描こうとしていたものの、そのために必要な歴史を描くために関ヶ原から始めている。最初は大坂城攻防戦を見開き2枚で終わらせたりしているが、前野良沢や杉田玄白が出たころから時間の流れがガクっと遅くなり、ちっとも幕末に近づかないマンガになってしまった。だいたい最初から幕末をやりたいマンガなのに、2002年から始まって現在連載しているのが「風雲児たち・幕末編」となっている。なんじゃそれは!

さてこの解説もヒキが長くなったが、このワイド版8巻を買ったのだ。そして電車の中で開くと・・・アレ?浅間山の大爆発、そして神昌丸の難破を飛ばして、いきなり蝦夷地の開拓が始まっている(というか、もう半ばを過ぎている)。よく見るとこれは9巻ではないか。8巻を取ったつもりが隣のを取ってしまったか?と思ったら、なんとカバーが8巻で中身が9巻となっている。そりゃないぜハニー!こんな取り違えは生まれて始めてである。しかしヒマなので結局読んでしまった。読んでからってのはセコいが、揃いに見えないのはいろいろと不都合なのであとで替えてもらわないと・・・。

「風雲児たち」はギャグをやりつつ歴史を一つの流れとして理解させてくれる凄いマンガなのだが、随所に出てくるギャグがどうしても古い。絵はあまり時代を感じさせないのだが、ギャグだけは20年前のまま取り残されているのが多少つらい。出島のオランダ商人がかます「証拠があります、ポカリスエット」なんてもう全然覚えてないぞ。さらに当時としても古かった「あたり前田のクラッカー」なんて逆算すると40年前のギャグではないか。まあここまで来るとあんかけの時次郎は知らなくてもいいくらい、不動のものと言えるかもしれない。もう一つ気になるのはワイド版9巻「何が舞い込んだ?」に対してマイコンを出してくるロシア人の持っているマイコンである。ディスプレイが一体になっているから、MZだろうか?学研から出ていたMSX入門マンガにみなもと氏の描いたものがある(未見、捜索中)ので、案外とPAXONのMSXかもしれない。

2003/4/17

この世に「ブラックモンブラン」というお菓子(アイス)があるらしい。GIGAMIX掲示板に書かれていた記事から知ったもので食べたことはもとより見たこともない。熱烈なファンページによると、九州では割にポピュラーらしいが、大阪以東には出荷されておらず入手は困難のようだ。このページは「ブラックモンブラン」を食ったことがある人向けに作ってあって、製品そのものを知らない私としては何が何だか分からないのが大変惜しい。さて「モンブラン」の字面上の意味は「白い山」である。「モン」はMount(山)、ブランはBlanc(白)、と言われると何となく分かったような気になれる(好物のくせに数年前までこのことを知らなかった)。であるからして「ブラックモンブラン」は自己矛盾もいいところで、強いて言うなれば「黒くて白い山」てな感じとなる。ああ、気になる。どんな食べ物なんだろう。何か哲学の香りがしてきそうだ。でも、当たりくじつき80円の棒アイスにそれを求めるのは無理がある・・・。ううむ。

アリスソフトの古いソフトがいくつかフリー、というか友達間のコピーはOKという扱いになった。リストを見るとMSX2のソフトも多く入っているのでネタにはなる。もっともアリスソフト自身は配布をしないという前提のため、今のところ入手はかなり面倒である。ネット経由でディスクイメージが手に入っても実機/エミュレーターで動かすには結構な知識が必要となるのは言うまでもない。それにこの頃(88〜90年頃)のアリスのソフトなんてほとんどマトモに遊べたもんではない。「DPS」は売れたほうだが、これも今やるとツラすぎるだろう。もっともっと古いソフトはブッ飛んでいて違う意味で面白いのだが(3Dメガネのついた「四次元少女リディア」とか)なぜかリストにない。気の毒だが、派手な話に見えても多くの人にとって実質的な意味はないだろう。リスト中の「あぶないてんぐ伝説」などの現物は珍しいため比較的高価で売り買いされているが、当時売れなかったから今も少ない、というだけのことである。今回のタイトルは、どうやら現在も在籍しているスタッフが作った最初期のソフト、という可能性が高いようだ。作った当人も今となってはしょーもないのは分かっている。このまま埋もれさせるのは親として忍びない、でも今更リメイクしてどうなるもんでもない、お金も取りたくない、・・・という苦悩の末に取ったギリギリの選択だろうか。もっとも、こんなやり方ではやっぱり埋もれるだけのような気がする。それとリストが少々甘く、「DPS」は初代だけなのか、それとも「SG」以降や「SUPER DPS(MSX未発売)」も含むのか判然としないなどの疑問点が残る。

2003/4/12

引き続きDC「ロードス島戦記・邪神降臨」プレイ中。ようやくパーンとディードリッドが出てきたが、このゲームなかなかストーリーが進行しない。広いダンジョンの中でザクザク敵を斬り殺しまくって死体の山を築くのが主眼のようで、仲間は「ドラマを盛り上げるため」じゃなくて「めんどくさい敵を任せる」ために存在する。単純なシステムのように見えても、うまく立ち回るには見切りと戦略が必要である。コツを掴んでくると少ない被害でガンガン敵を倒せる。これが楽しくてついつい時間を忘れてしまいそうになる。しかし本当に忘れてしまうと死んだときにやり直しがキツくなるのが参る。囲まれるとそれが弱い敵でも本当にアッという間に死んでしまうので、回復薬を使うタイミングはわずかでも外せない。実質いつでもセーブできるのでこまめにやっていれば心配はないが、サクサク進めているとその流れが惜しくてついつい先に進んでしまいがちとなる(そして死んでやり直すハメになる)。

さてそこまではいいのだが、うちのDCはフタを閉じたときのスイッチがどうも怪しい。閉じた状態でも突然開いたと判定されることがある。困ったことにDCはフタを開けると即座にリセットがかかってしまうのだ。プレステは開けても次のロードまでに閉めれば問題ないのに、セガは無意味に神経質である。これで一度「ファンタシースターオンライン」のキャラが飛んでアイテムが消えた。あまりに頻繁に起こるので一度は分解してチョコチョコいじり少し良くなったものの、今日「ロードス島」プレイ中にリセットがかかってしまったのであった。セーブを30分ほどしていなかったのが痛かった・・・。なんとかならんものか。スイッチ自体が変な形をしていて市販のものと交換という訳にはいかない。DCは他にもドライブモーターが壊れやすいようで、ヘビーユーザーは何かと大変なんだそうだ。

MSXの話としては、最近「ウォーロイド」を安く手に入れた。MSX・FAN収録時に散々遊んだのでどうでもいいのだが、パッケージの一文「ネアカでナウいゲームがこの”WARROID”」だ」というのが気になって買ってしまった。ネアカでナウい。いくら18年前のゲームとはいえ、このフレーズは信じがたいセンスの悪さである。1985年頃でもこんな言い回しは既にジョークの対象になっていたから、おそらくは当時アスキーMマガ編集部にいたという某氏の作だろう。信じられないが、この人は21世紀の今でもこんな文章を書くのである。去年「シームレスで継ぎ目の無い模様」という、”頭痛が痛い”ような文章を書いていた。ここは校正で落としたのだが、今でもこの人はプロの編集者として仕事をやっているのである。こんな人と仕事をすると、出版不況とやらはなるべくしてなったんじゃないか、と思ってしまうのであった。

2003/04/07

雑誌「ゲーム批評」。50号記念だそうで、もうそんなに続いているのかとちょっと感心。巻頭に「本誌創刊時期に存在したゲーム雑誌のその後」みたいな記事があるのだが、なんと「MSX・FAN」も入っているではないか。確かに94年創刊だからMファンもあるにはあったが、Mファンがゲーム雑誌だったとは知らなかった。始めて聞いたぞ。昔はともかくこの頃はもう市販ソフトは全く絶滅していたのは間違いないが、「パソコン雑誌」だと思われてなかったというのはやはり本当だったのか。

そういや今日発売分で休刊となるベーマガ、見てなかったなあ。明日確認しよう・・・。一度MSX2用のゲームプログラムを掲載されたことがある他、実はイラスト投稿もしていた。いろんな意味でお世話になった雑誌であるので、最後くらい見ておこう。93年頃に方針転換があり、つまんなくなってMファンに乗り換えて以来ほとんど見ていなかったが、よく続いたもんだと思う。

ところで、10年経った今だから言うが、実は掲載されたプログラムの効果音を「激走labyrinth」からパクってしまった。YUKIさんごめんなさい・・・。

2003/04/05

ドリームキャストの名作として名高い「ロードス島戦記 邪神降臨」を町田のソフマップで偶然見つけた。最近ドリコレとして廉価(2800円)で再販されたのだが、一度見たきり入手困難だったようなのでとりあえず押さえておくつもりで購入。一時間ほど遊んでみたところ、結構面白そうなので引き続きプレイ予定。そういや「セガガガ」も同時にドリコレで出ていた。そうなる前に5000円以上で買ったはいいけど、時間が取れなくてちょっとしか遊ばなかったなー。まあそれも部屋に積まれたMSXソフトの数々の未プレイ率に比べればカワイイもの・・・って、そういう問題じゃないが。

さてこの「邪神降臨」、ゲームとしての評価が高い割にマイナーである。それは何よりロードス島の名前がほとんどどーでもいい要素になっているせいらしい。説明書を見ても、ディードリッドやカーラなんかの女性はかなり力が入った絵なのだが、反面パーンなどはあまり知らない僕でさえ「うへぇ」と言ってしまうくらい手抜きである。ゲーム内での扱いもそんなもんらしく、始めて1時間たってもパーンの名前しか出てこない始末、これじゃファンは買わないよ。なんせ当初は筋肉戦士とジジイしか出てこない、実にストイックなゲームである。いろんなサイトで評判を見ると、「虐殺が楽しい!」というのが評価の中心にある。ううむ。そんなこんなで一時は定価以上のプレミア価格がついていたが、まあなるべくしてなったマイナーソフトであることには違いない。

ロードス島戦記は原作ももういい加減古く、最初の小説「灰色の魔女」から15年くらい経っている。実はまだシリーズ自体は続いていることを知らない人も多いだろう。インターネットに一番情報がないのがこの10〜15年くらい前の話で、そのためロードス島のファンページってのは案外と少ない。「ロードス島戦記」をGoogleで検索すると件数は多いもののトップにはDC版ゲームの公式ホームページが出てくるし、なんと11位にはTagoo!のMSX2版ロードスが出てくる。なんか可哀相な気がしてきた。当時は大ヒットしたため「あんなのファンタジーじゃない」とかいろんな論議もあった作品だが、いまさら読んでみるのもいいかもしんない。しかしその前に、本屋で売ってるんだろうか。

そういやほぼ同じ頃に出始めた「スレイヤーズ!」のシリーズも結構読んでいたものの、途中からノリについていけなくなってしまったなあ。こちらも未だに続いているけれど、当時からいままで読み続けている人っているのだろうか。一時は作者が長者番付に載ったほど売れていたが、さすがに最近は聞かなくなったように思う。今思えば、あれもバブルだったのだろうか・・・。

2003/04/03

やー、長生きはするもんである。そんなに長くは生きてないが、MSX2版「韋駄天いかせ男」3部作を見ることができたのだ。ファミリーソフトから発売されたこの怪作、強いて分類すればアドベンチャーゲームなのだが、完全な一本道であって選択肢のようなものは一切ない。ストーリーが要所で止まり「どこかで」「誰かを」「どうする」の組み合わせパズルをやらされる。良さそうな組み合わせだとゲージがわずかに伸び、MAXになったら先に進む・・・というもの。言葉で解説すると何がなんだか分からないが、実際遊んでも何がなんだか分からないので途方に暮れる。一応、設定では「言葉だけでイカせることのできるイカセ男」が主人公で、言葉の組み合わせはその「イカセ男」のパワーを使っているということになるのだろうが、それにしてもムチャクチャである。

一応アダルト的な要素はあるが、「Hマンガ」みたいなものではなく「エロ劇画」とでも言うべきオヤジ雑誌的なヒワイさが前面に出ていて、15年近い時代を経たことを差し引いてもシュールにしか見えない。どうしてこんなのが4作も出たのか、80年代日本ゲーム史の謎である。MSX2版の他にPC−9801版もある(第一作・第四作に限りPC−8801版もある)が、どの機種のどの作品もまず現在において入手は不可能であろう。パッケージもマニュアルもとにかく異様としか言えない。イイ物見させて頂きました。

第一作「麦子に逢いたい」・第二作「人生の意味」・第三作「戦後編」のどれもが同じような(というか全く同じ)システムである。「良さそうな組み合わせ」と書いたが、何が基準だかさっぱり分からない。なんせ出てくる文章というのは「金閣寺で・ハーシーのチョコレートを・走り出す」(戦後編)とか、こんなんばっかである。ゲージの伸びが遅く、この文章作りにはかなりの忍耐が要る。ちょっとやってみたがヒワイな単語が多いわりには猛烈にワンパターンなので、友達がいても間が持たないことがよく分かった。一人でこっそり遊ぶしかないのか。全作遊んでみたいが、しばらくおあずけである。この他にTAKERU専用の第四作「愛をありがとう」があるが、こちらはまだ未見。実はさらに近年発売された第五作と第六作がある(!)のだが、話すと長いので割愛。こちらはファミリーソフトからの発売ではないものの、知られざる長寿タイトルなのかもしれない。

さてファミリーソフトには他に「刑事大打撃」という長寿シリーズがある。1987年のMSX2版「刑事大打撃・社長令嬢誘拐事件」(発売元はインフォマーシャル)、1990年のPC88/98版「無敵刑事大打撃・史上最大の犯罪」、そして2002年予定だったのに発売が伸び伸びになっているWindows版「刑事大打撃・北の挑戦」がある。長寿と言っても15年で3作というスローペースは果たしてシリーズ作品と言えるのだろうか・・・。それはともかく、一般には「シーモンキーがついていた」という感じでしか認知されていないけれども、それは2作目だけの話で初代のMSX2版にはない。2作目だけ「無敵」がついているというのも調べるのに随分かかったが、噂ではこの他に「刑事大打撃2」があるとかないとか言われている。このシリーズは怪情報が多くどれが本当の情報なんだか分からないのが困りものである。ファミリーソフトのホームページでも古いソフトについては混乱気味であるし、発売元の関係からか一作目は載ってもいないのだ。誰か正確なところを教えて下さい。

ところで最新作である「北の挑戦」、なぜかパッケージイラストが高荷義之である。「ソリッドスネーク」のパッケージと同じ人と言えば分かるだろうか。こんな仕事もしていたんですねえ・・・。

2003/04/01

電車の中でフレッシュマンというやつはなぜか容易に見分けがつく。言動などが学生っぽいというのもあるが、何より通勤電車慣れしていない。乗る時降りる時、さらに揺れに対して反射で対応するのが身につくまでには数か月かかるようだ。こんなことに自分がすっかり慣れているというのは改めて考えるとヒジョーに悲しいのであるが、身についてしまうものは仕方がない。首都圏の混雑は他地域の人には想像し難いものらしく、いつか西の方の人と昼頃の山手線に乗った時「なんでこんなに混んでるんですか?」と言われた。その時僕は「あ、空いてる」と思ったのがもう少しで口から出るところだった。果てしないギャップの差である。向こうが東京を知らないというより、東京のほうがどーかしていると考えるのが普通であろう。僕がこの時「空いてる」と思った根拠は「人の隙間に床が見える」という程度であったことを付け加えておく。

さてそんな朝の山手線、駅で止まって人がドドドと降りていく際に「ざけんじゃねーよ!」という若いオネエチャンの声を聞いた。よく見えないがスーツ姿であったことから、どうやら場馴れしていない新人のオネエチャンが突き飛ばされたかなんかしたのであろう。それにしてもあれだけ若い声でこの言葉遣いというのは凄い。別に若者の言葉の乱れを嘆いているのではなく、スケバンの伝統というのが未だにこの世に息づいていたことに非常に感心してしまった。荒い言動は普通なら感心しないが、妙な伝統に忠実なあり方は応援したい気持ちである。

2003/03/31

ちょっと前に回転寿司を食いにいった時、何気なくコンベアの銘板を見たら「日本クレセント株式会社」という名前が目に入った。クレセントというのは言うまでもなく三日月のことであるが、寿司と三日月の関連性が見えてこない。ましてクレセントなどと横文字で言われるとますます寿司から遠く感じる。何かワケありの名前だろうか、かつての別業種の頃の名前?なんて思いつつぐるぐる回る寿司を眺めていたら、ハッと気がついた。回転寿司特有のコンベアの部分、これは皿を乗せてスムーズにカーブを回るために独特の形をしている。その形はまさにクレセント!おお、そうだったのか日本クレセント。社名一つでこれだけ驚いたのはベビースターラーメンの会社「おやつカンパニー」以来である。おやつカンパニーはいかにも狙った感が強いが、寿司業界に「クレセント」を説得力たっぷりに持ってくるセンスは大したもんである。ただ残念ながらホームページには社名の由来などは一切書かれていないし、肝心のコンベアの写真のほとんどに寿司皿が載っているせいで非常に分かりにくいのが残念である(何が)。比較的分かりやすいのはこちらの「寿司コンベア 二段式コンベア」であろうか。なんとか三日月形なのが見える。

それにしても妙なことで忘れられない会社になってしまった。しかしどれだけ僕の記憶に残っても、残念ながら「寿司コンベア スーパー195」とか「ネタケース DSシリーズ」を即発注、ということにはならないのが大変惜しい。変なことに目が行くタチなのだろうか・・・。

2003/03/27

秋葉原に行ってMSXのソフト探し。金欠なのでむやみに買えないが、長〜い目で見ているのでいろいろと価格に関する知恵がついてくる。今日は「ラプラスの魔」が2000円。人気はないがあまり見かけないので異常に高いこともあったソフトだが、まあこんなところ。なぜか中古屋のつけた札に「ディスク9枚組」とかあって一度は信じてしまい「え!9枚なんてドラゴンナイトIIだけじゃなかったのか!」などと思ったが実は2枚組だった。だいたいこの箱に9枚は絶対入らないし、重さが足りなすぎる。マニュアルを見ても2枚で間違いない。アホである。

2003/03/21

 世間では戦争真っ盛りらしいが、よく考えればはるか遠くの国の話であってそれほど関係がある話ではない。と言うとなんか非情な人のように聞こえるが、実際に何か生活に影響するか?というと、しないのである。石油の値段は安定しているらしいし、おかげで他の物価もつり上がる気配はない。強いて言えば、みんなが景気が悪くなると思っていることくらいだろう。景気が悪くなると思う→買い物を控える→ますます悪くなるの繰り返しがいわゆるデフレスパイラルであるが(超乱暴)、今回の戦争は悪くなると思われる要素になっている。どうして悪くなるかというのはもうどうでもよくて、悪くなるという結論部分だけがやたらに報道されている。そして実際に悪くなる。景気と株価というのは先に言ったモン勝ちらしいが、今回は各社とも実によく足並みが揃っている。逆に足並み揃えて「良くなる」と報道しまくれば少しは上向くような気もするが、このへんにしておこう。

 あとは「日本にもテロが来るかも!」というのもあるが、ディズニーランドに来る人が減ったのと沖縄行きの修学旅行のキャンセルが多発しているくらいで、やはり今のところ自分には関係ないのである。なんでこう騒いでいる人が自分の周りにこんなにも多いのか不思議でたまらない。情報化社会と言ったって、無意味に不安をあおる材料をまき散らしているだけのような気がしなくもない。

 以前「お国破れてサンガリア」じゃなくて「国破れて山河有り」という言葉の意味が全然分からなかったが、最近は分かってきた。どんなにやかましく騒いだところで所詮は新聞紙の上の話で、春になれば梅も咲けば桜も咲くのである。最初なんとなく気づいたのは体を壊してしばらく経ってからだったが、近頃は当事者でもないのに騒ぎまくる人がやたらと増えたので余計に実感するようになってしまった。しかし世間では心配するのがブームのようなので、とりあえず外に出たら心配するフリだけはしている。他にも心配すべきことは色々とあると思うのだが、その時々でブームになっていることを心配していないとバカとか冷たい人だと思われるようなので、近頃はニュースから目が離せない。こんな不毛な話もないと思うのだが、どうだろうか。

 さてそんな冷たい私の元にもささやかな幸福は訪れた。秋葉原でMSX用の「ゼンジー」と「ビームライダー」の箱・説付き超美品が手に入ったのだ!ポニーのこの当時(1984年頃)の作品は入手すら絶望的なのだが、非コート紙の紙箱の角すら立っているという目のくらむようなウルトラ優良物件である。実は他にも「PITFALL!」とか「ブラッガー」「チャンピオンズ」「チャレンジダービー」などもあったのだが、予算の関係で断念、この2本でガマンした。「ビームライダー」は比較的普通のビデオゲームだが、「ゼンジー」が凄い。「鼓動している生命の源から作られる緑の道が途切れないように迷宮エレメントをすべて連結」というよく分からない解説や、生首だんご三兄弟としか言いようのない気味の悪いパッケージなど、もう完全に理解不能の世界。Mマガでパッケージ写真を見て以来「どんな内容なんだコレ」と好奇心だけが膨らんでいた。まさか手に入るとは思っていなかったが、実際にやってみるとそんなに奇抜というわけでもない。謎は永遠に謎でも良かったような気もする。無闇に高い金で入手しようなんて考えないほうがいいですぞ。とりあえず気になる人のために、画面写真はこちら
 

2003/03/12

 春原佑紀のCDを通販で買ったものの、何たる事かラジカセは妹に取られて手元に無い。手元にあるのはプレステ2を始めとするゲーム機群とPCだけである。そんなに音質にこだわりがあるわけでない自分も、ファンがうなっている機械でCDを聞くというのはどうにも解せない。解せなかった。しかし状況が状況だけにPCに放り込んで聴いてみた。すると今まで気づかなかった便利機能が満載ではないですか。

 Windowsのメディアプレイヤーは以前「オンライン状態だと勝手にタイトルが出る」という程度で驚いていたのだが、スキンをかたくなに「クラシック」にしていたせいで知らないうちに進化していた機能を見過ごしていたのであった。ハードディスクにコピーする機能があったとは知らなかった(今さら)。もちろん曲名を同時に登録してくれるし、ジャケット写真まで持ってきてくれる(邦楽は未登録のものが多いけど)。以前は「CDドライブがついてるから一応聴けます」的な存在だったWindowsのオーディオCD機能であったが、曲とタイトルの対応をすぐ忘れてしまう自分にとっては本当にありがたい機能だ。この機能はそんなに宣伝されていないようなんだが、これこそ僕の欲しかった機能である。しかもビートルズなどのウルトラメジャーだけでなく、「ディスクステーション#32(MSX)のオマケCD」とか「神の聖都のオマケCD」とか「英雄伝説Vサウンドトラック」のような、音楽流通に乗らなかったマイナーなものも網羅している。凄すぎる。音楽業界のコンテンツ管理能力とマイクロソフトの合わせ技である。

 前に持っていたVAIOに「SonicStage」という似たようなソフトがあったのだが、これはタイトルの登録を全て手打ちで行わなければならず、またバックアップが著作権保護がらみの問題があったか、とにかく面倒だった。最初はチマチマタイトルを打っていたがすぐ使わなくなってしまった。それに比べるとまさに雲泥の差である。

 CDとインターネット(常時接続)とPCの融合。昔はCDドライブがついてるPCを「マルチメディア」と呼びまくり、すっかりウサン臭い言葉にしてしまった。しかし今のPCは確かにそれぞれを単独で使うより便利である。まさにマルチなメディアだ。FM−TOWNSがマルチメディアパソコンと自称していたのが1989年、この頃はマルチメディアなんかに手をだすと痛い目にあったが、14年目の浮気とあいなった。

 しかしこれで気になるのが、CDの情報を送受信していることである。一応マイクロソフトの情報では「個人情報は送っていない」ということになっているが、IPとCDの種別を送っている。うまく組み合わせれば、「誰が何を好んで聴いてる」というのが(マイクロソフトに)バレバレになる。そうでなくったって、例えばIEを立ち上げると「あなた好みの音楽です」とか言って、自分の持っていない、かつ趣味に合ったCDたちが出てくるとも限らない。というかやらなきゃ損だよな。普段なんとなく流している音楽まで記録されるなんてのは嫌だなあ。使わなければいいだけとも言えるが、便利さとどっちを取るかは微妙な問題である。どーせならCDプレイヤーをネットを繋げればいいんだけど。

2003/03/11

 日記システムを再々更新した。
 というのも、前に使っていたCGIタイプの日記システムがまたもクラッシュしたらしい。無料だから文句を言うつもりもないが、今度はログも含めてみんな飛んでしまったらしい。うーん、備忘録代わりに使っていたのだが、突然コレでは不安で使っていられない。というわけで、3年以上眠っていた「ホームページ・ビルダー」にご登場願った次第である。

 この前までは、同級生出身(と思われる)のタレント「春原佑紀」を追っかけていたことを書いていた。この書き方ではまるでミーハーみたいだが、こいつの存在を再確認したのは1週間前。しかし97年にデビューしてファーストアルバムを出した以後、歌手としては事実上消えてしまっていた。今から調べると、「更新が2年止まったファンサイト」とか「公式ホームページがNot Found」とか、いかんせん不安になるようなことしか出てこなかったのだ。しかしbanさんからの情報により、ラジオ局Bay Comfort金曜パーソナリティをやっている旨が判明して一安心。ここまでが前回のあらすじ。

 で、同郷のよしみということでアルバムを探してみた・・・のだが、普段CDなんて買わないからネットで購入。こういう時は検索機能が便利である。それが今日届いた。まず気になるのが・・・帯の背中がものの見事に焼けている。売り場で店晒しになっている様が目に浮かぶようである。同じクラスだったのが小学校の6年の時で、それから15年はゆうに経っているから人相はさっぱり分からないが、誕生日は一緒だし、ジャケット写真と卒業アルバムのホクロの位置などからして本人である可能性は極めて高い。・・・「ストーカーってこういう事をしてるんじゃないか」という思いが沸き上がってくるが、そのへんは押し殺すことにする。

 さて肝心のCD「NATIVE SUN」。それまで出た4枚のシングルを含んでおり、メジャーと思われるのは1997年に放送された「ガラスの仮面」ドラマ版の主題歌となった「ポーラスター 〜君だけ信じて〜」とトゥナイト2の主題歌だった「Only one and No.1」だろう。ただ・・・すまん春原、どちらも全然記憶にない。前者は安達祐実が北島マヤをやっていて、その寒い演技に感動する子供たちがウソくさいのが痛々しかった記憶がある。歌の方はどうやらエンディングテーマだったらしいが、確かその冒頭のシーンだけで見るのを止めたのがマズかったか。トゥナイト2もロクに見たことないし。

 音楽や歌のことは正直良く分からんので批評はしない(できない)。ただ、あんまり印象に残らない感じはした。まあ、同級生が死なずに頑張って仕事してるんだからヨシとしよう。そのうち再起もあるかもしれん。

 それにしてもこの日記、春原に見られたら怒られそうな内容になってしまった。

以下はかなり昔、CGIの日記システムで書いていたもの。サーバが飛んだとかで消されたやつをWebArchiveで拾ってきたもの。(2005/11/13)


2002/12/12 NORIKO

NORIKOと聞いてPCエンジンのゲームを思い浮かべる人は今更いないだろう。かと言って「媚少女NORIKO」でも困るが。こんなページを見ている人なら思い浮かべるのは当然「ガリウスの迷宮」・・・ではなくて「MSX・FAN」の編集長、北根紀子氏でなくてはならない(断言)。

北根氏は儲かってもいないMSX・FANを執念で1995年7月まで続け、その後のMSX活動の精神的な基礎を築いた人である。感謝されているのはいいのだがやはり儲かっていない・・・というか全く赤字となった雑誌を1年近くも続けるというのは一体どうした経緯から実現したのは今も分からない。本人は当時の事は触れたくないらしいので、いろいろと辛いことがあったのだろう。付録ディスクで「一号作るごとに2000万円の赤字が出る」と書いていたのが数少ないデータだが、この金額はただごとではない。こんな状況であれば作らないで寝ていたほうが企業としては正常である。

北根氏はその後も「でべろマガジン」というカストリどころか2号で潰れた雑誌を作ったりしていた。MSXユーザーにとっては聖母かもしれんが、本人としては不遇な経緯だろう。この「でべろマガジン」には今をときめく(マイナー時代の)小島カントクがインタビューに出ていたりして、今思うと余計にもの悲しい。

そらそーと、MSX・FANの連載「おはなしこんにちわっ」に「編集長は高橋留美子に似ている」というのがあった。確かに似ていなくもないが、漫画家に似ていても本人は余り嬉しくないだろうよ。

2002/12/10 ドリキャス18禁

ドリームキャストが18禁を解禁なんだそうです。今更というか、まだやってなかったの?って気がします。なんせ最近のタイトルはギャルゲーばっかし、というか「エロゲーの脱がないやつ」と言ったほうが正しいくらい。「こみっくパーティー」のようなエロ抜き移植だけでなく、「キャンディストライプ」なんてエロ抜きのDC版とエロ有りのPC版が同時発売だったんだから笑わせてくれます。確かこれはやたら限定版が売れ残っていたなあ(詳しいじゃないか)。

18禁PCゲームはシステム面でも絵柄の面でもストーリー面でも独自の進化を遂げていて、もはやゲーム界のガラパゴス諸島のような有様を呈しています。特にシステム面は攻略情報が無いとほとんど解くことが不可能な作りになっているものが多く、何も知らずに遊んで死ぬ思いをした「ONE」「痕」「Kanon」の悪夢などは昨日のことのように思い出されます。

これらは全て「弟切草」のようなノベルタイプのゲームなのですが、具体的には選択肢が何度も出てくるのにストーリー分岐にどれが関わるのか全然分からない、という欠点を持っています。全く意味がないダミーがあったり、右へ行くか左へ行くかのバクチ選択で変わったり、選択肢と選んだ結果が一致しなかったり、もうハチャメチャです。複数回の選択で何ポイント溜まったか(もちろん隠しパラメータ)で分岐、などはもう人類の攻略範囲外でしょう。鯛焼き万引き少女のツラを何度ハリ倒したくなったか分かりません。

ストーリー面も凄まじい物が多く、最後にやった「恋愛CHU!」という「女性がストーリーを書いた」というゲームは特に凄いものでした。主人公の男とインターネットのメールで知り合った女子校生が、逢いたいあまりに主人公のいる男子校の寮に弟のフリをして入ってきた挙げ句、出会ってすぐに彼女が主人公を押し倒す、というトンデモない導入です。ちなみに寮では同室なのでヤリ放題、さらにドキドキの校内プレイ、さらに他の女生徒たちに浮気も可能。調教の果てに二人の女の子をSM女王様にして校長のケツを掘らせることもできてしまうコレのどこが純愛ADVですかアナタ!

ともかくいろんな意味で人間不信になりそうなのがこの18禁ゲーム業界というヤツです。「恋愛CHU!」はまさか移植されないでしょうが、まあどれも似たようなモンです(暴言)。ここまで読んでくれた貴方なら、こうなったが最後そのハードの寿命も尽きたと言えるのはお分かりでしょう。DCの次はXboxかなコリャ。