HHE-30a:RX-IC3D Special-1
2011年10月10日月曜日更新【概要】 ハムフェア工作教室で定番のMiziho IC高感度ラジオ(1,800円)です。基板が前面パネルとなり、部品を見(魅)せるデザインが気にっています。しかし、インダクター(L)とキャパシター(C4)だけが裏側に実装する設計になっています。 マイクロ・パワー研究所の高橋さんが作製した「ミズホ通信RX-IC3Dスペシャル?」に刺激され、基板に穴を開けこれらの部品も見せるデザインにしてみます。 今ではゲルマラジオを作製しても、完璧なシールド状態のマンションや都市雑音でほとんど聞こえず、あの感動を味わうことが難しい状況です。しかし、それと同様の感動を久々に味わうことができるラジオです。思った以上に聞こえますので、Mizuhoの高田さんに感謝の意を込めて、放送局の周波数と局名を印刷したダイアルパネルを作製します。 ハムフェア2011で仕入れ作製してみてはいかがでしょうか。 |
目的
初めてゲルマラジオから聞こえた音、あの感動は忘れられません、それと同様の感動を味わいたく作製します。回路
RX-IC3Dは、ミツミ電機LMF501Tを使用したストレート式ラジオキットです。回路は、LMF501Tのデータシートと等価ですが、AGCがコールド側でなくホット側(LMF501Tの入力ピン)へ接続されています。2000年の資料では、インダクター(L)がバーアンテナPA-63R、キャパシター(C4)は無く、イヤフォン用にφ3.5mmモノラルジャックとなります。2011年時点では、インダクター(L)が高周波チュークコイル型(実測約350μH)、キャパシター(C4)が100pF、イヤフォンは直結となります(キットの説明書参照)。回路図等の掲載を高田さんへご相談したときにお聞きしましたが、今後は採用しているインダクターが入手困難になるため、スパイダーコイルのRX-501ピコラジオキットへ変更とのことです。
回路は同じでインダクターが異なるのみですので、並四コイルやバーアンテナ(PA-63R、SL-50GT、SL55GT)、トロイダルコア(ex. T50#26 φ0.2mm以下102t)や空芯コイル(ex.φ25mm φ0.2mm150t)に手巻きをしてみるのもいいかもしれません(ダイアルパネルはインダクタンスが変わるので再作製)。また、LMF501Tの実用周波数範囲は150kHz~3MHzですが、8MHz程度まで受信できるようです。同調コイル(インダクター)をプラグイン方式にして、短波局を探るのも・・・スペシャル2はこれですね。
設計
回路に変更はありません。イヤフォン用にφ3.5mmモノラルジャック、アンテナターミナルにM3アースターミナルを追加します。加工
穴あけと穴の拡張作業です。また、ダイアルの既存シールを剥がし専用目盛シールを貼ります。ケース/基板
インダクター(L)とキャパシター(C4)を実装する穴を開けます。また、イヤフォンケーブルを通す穴をφ6mmに拡げます。さらに、アンテナターミナルの穴をφ3mmに拡げます。ダイアルと追加部品
ダイアルは、シールに汎用的な周波数目盛りが記述されています。そのシールを剥がしてみると、同様の周波数目盛りが刻まれています。ラジオ局を実際に受信しダイアル上の位置を特定し、局名と周波数を記述した目盛を耐水シールで作製します。また、イヤフォン用にφ3.5mmモノラルジャック、アンテナターミナルにM3アースターミナルを追加実装します。
実装
キットの説明書に従い実装します。基板/ケース
較正方法
ダイアル上に目盛シールを置き、目盛と選局がバランスよく一致する位置にシールを貼り付けてください。設計では、左一杯まで回したときに「HHE-30a」の表示が水平となります。利用方法
電池を入れてスイッチをONにすると、地元の放送が聞こえます。ダイアルで周波数を合わせると、局名が水平となります。電波が弱いときには、アンテナターミナルにアンテナ線をつなぎます。また、長期間使用しないときには、乾電池を外しておいてください。補足
作製した局名と周波数目盛シールは、関東1地域(東京、神奈川、埼玉、千葉)用です。また、2011年時点での同調回路である、バリアブルキャパシター(VC)が260pF単連ポリバリコン(実測約2~260pF)とインダクター(L)が高周波チュークコイル型(実測約350μH)の組み合わせとなります。局名 | 表示局名 | 周波数 |
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NHK東京放送局(第一) | NHK-1 | 594KHz |
NHK東京放送局(第二) | NHK-2 | 693KHz |
AFN東京 | AFN | 810KHz |
TBSラジオ | TBSラジオ | 954KHz |
文化放送 | 文化放送 | 1134KHz |
ニッポン放送 | ニッポン放送 | 1242KHz |
ラジオ日本 | ラジオ日本 | 1422KHz |
資料
→ダウンロード(ZIP)頒布
RX-IC3Dは、ハムフェア工作教室等で購入してください。ただし、ハムフェア2011以降は入手が困難になると思われます。現在販売されているRX-501ピコラジオキットとテイシン電機のTB-3(W70×D107×H40)のケースを組合わせても、同等のことが可能です。ただし、ダイアルパネルはインダクタンスが変わるので、専用に作製する必要があります。追加部品等は汎用品であるため入手可能だと思います。また、各種パネル等は印刷データ(PDF)を公開していますので作製が可能だと思いますが、追加部品セットも頒布しておりますのでご活用ください。