HHE-33:Rig Control Interface

2011年9月24日(土)更新
HHE-33 【概要】
リグのリモートコントロールとVX-8のメモリ書き換え用のインターフェースです。
USBシリアル変換モジュールは、秋月電子通商の「FT232RL USBシリアル変換モジュール[AE-UM232RL]」です。

目的

小さく作ろうとSW-50(35×25×50)に組み込んでみました。
・AE-UM232Rには半田付けしない
・専用ケーブルとジャンパーにより下記対応とする
1)ICOM:CI-V互換(IC-7000等、VX-2/3/5/6/7)
2)YAESU:CAT 互換(FT-897、FT-817NDなど)・・・とりあえずVX-8用ケーブル作製
・ミニステレオジャックとUSBが直線になる

回路

ICOMのCI-Vインターフェース接続のリグやYAESUのVX-1/2/3/5/6/7のように、同じ信号線で送信と受信を行なうには、双方から送信可能にするため、各々(リグとインターフェース)をオープンコレクター(ドレイン)出力にします。
すなわち、リグとインターフェースの双方でRXDをHighレベルにし受信状態で待機、送信はオープンコレクター(ドレイン)出力をオンし、送信側に吸い込む(流し込む)ことによりTXDのLowレベルを送ります。もちろん、送信元も自分の信号を受信できますが、必要が無ければ使用しません(通常は無視)。また、CI-Vインターフェースでは、コマンドの中に送信アドレスと受信アドレスの項目があるので、コマンドを見ることでも確認できます。
ところで、リグ側はオープンコレクター(ドレイン)出力ですが、インターフェース側もオープンコレクター(ドレイン)出力に設計する必要があります。
UART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)等のシリアルインターフェースICでは、TXDはオープンコレクターではありません。そのまま接続したのでは、両方の機器の送信がぶつかってしまうので、送信側のTXDをオープンコレクターとして扱うための細工をします。Highレベルは伝えずLowレベルのみ同期するために、信号線からシリアルインターフェースICのTXDへの向き(RXD→TXD)にダイオードを入れます(Diode Wired OR)。オープンコレクターでは、LowレベルのみGNDへ流し込み、Highレベルは無接続となります。すなわち、ダイオードをRXDからTXDの向きに入れ、Lowレベルだけオンにします。Hレベルは、ダイオードがオフして無接続になります。また、Highレベルは、プルアップしレベルを安定させます。
YAESUのVX-8やCAT(Computer Aided Tuning)インターフェースは、送信と受信が別線ですので、CI-Vとはジャンパーで切替ることにします。

設計

USBシリアル変換モジュールを使用するので、部品は非常に少ないです。汎用小信号スイッチングダイオード(D1)とプルアップ用の抵抗器(R1)47kΩ、信号線からのノイズフィルターとして、コイル1μH(L1、L2)と積層セラミックコンデンサー100pF(C1)となります。

加工

ケースは、TAKACHIのSW-50(W35mm×H25mm×D50mm)を使います。

ケース

USBミニB、φ3.5mmステレオジャックと基板固定用のφ2mmの穴を開けます。
HHE-33 HHE-33

FB-101

ICOM純正CI-Vの回路では、TXDとRXDが直結でした(???)。また、純正には1μHのインダクターが付いている(ノイズ対策)のですが、手持ちに1μHは無いので、敬意を表してFB101の2tで約2.5μHを実装しました。
HHE-33

実装

USBミニBとφ3.5mmステレオジャックを左右側面に配置したい拘りのため、USBシリアル変換モジュールとφ3.5mmステレオジャックの端子が接触しないように、配置する必要があります。1mm単位の調整でφ3.5mmステレオジャックのTXDを組み込み後に結線するなど結構大変でした。
φ3.5mmステレオジャックを上面パネルに配置すれば、実装は簡単になります。

基板

HHE-33

ケース

1)φ3.5mmステレオジャックは、端子を外側にほぼ直角に曲げておきます。また、RXDとGNDを配線します。
2)φ3.5mmステレオジャックをケースに取り付けます。
3)RXDが下GNDが正面になるようにします。
4)基板をUSB側が上になるように傾け取り付けます。
5)GNDが下TXDが正面になるように回します。
6)TXDを配線します。
ラベルを貼り付け完成です。
HHE-33 HHE-33

利用方法

FT232RLのドライバーをPCへ導入してください。

ICOM:CI-V互換(IC-7000等)

1)ジャンパーをショートします。
2)PCのUSBポートとRig Control InterfaceのUSBポートを接続します。
3)リグ(IC-7000等)のリモートジャックとRig Control Interfaceのステレオジャックを接続します。
4)対応しているソフトウェアを起動します。

STANDARD:VX-8

準備中

STANDARD:VX-2/3/5/6/7

準備中

補足

リグとの専用ケーブルには、フェライトビーズを使用してください。

資料

準備中→ダウンロード(ZIP)

頒布

部品等は汎用品であるため入手可能だと思います。また、各種パネル等は印刷データ(PDF)を公開していますので作製が可能だと思いますが、部品セットも頒布しておりますのでご活用ください。