■ハーピー
女面鳥獣「ハービー」・・・
ギリシャ神話に出てくる空想の産物・・死臭をぷんぷんさせ、なんでも食べてしまう・

平凡な、受験生「佐和」が、転校生の美少女「堀川」に、、ハービーを、重ねてしまう。
最後まで、佐和が、まともで、堀川が、ハービーのように、読み側に感じさせる・・
幻臭・・妄想にとりつかれているのは、堀川の方だった・・
一見平凡な、男子受験生・・あたりまえに、勉強に行きづまる隙間に、妄想が入りこむ・・
青少年の分裂症が増えている昨今、スゴクリアルの「恐怖」を感じた。
性の目覚めと、女性の匂い・・そんな状況が、刺激したのかもしれない。
佐和の主観で、ドラマが、進むことで、冷静で普通の少年が狂っていく様子がリアル・・。

なんで、この子が?、・・・狂うなんて・・・。そんな説得力がある・・。

■パンシー<泣き女>
哀しい不細工な女、ドロシイは、毎日有名作家の家を覗き見している・・
私は、彼に愛されている・・・と、妄想の世界に生きるドロシイ・・。現実の自分を見ないドロシイ・・。
今でいう、ストカー心理を書いている
作品
アパートの家賃を滞納するあたり、芸が細かい?超リアルですが、
パンシーと言う、家に死人がでる時知らせる、妖精にダブらせて、
綺麗に書いてます・・・


■狐女
妾の子として本家に入りこんだ「理」。小2には、見えないませた言動と、挑発的態度で、
本家に対する野心を滾らせる。敷地内にある「稲荷」に住む女は、毎日怪しげに男を垂らしこむ、やっかいな女。
本家の娘にイタズラをしようとして見つかる理は、父の本妻に向かい「あんたには、お義理だけ」と言い放し
主の逆鱗にふれる・・・「理」は、親子でつるんでできた子供・・稲荷女が、母だった。
理の態度は、一見、恐ろしく、可愛くないのだが、実はとても可哀相に見える。
正直になんでも、言っているだけで、それは生きる上に身についた賢さなのだ。
母に「べたべたした子は嫌い」と言われ、夢にまでうなされるあたりは、泣ける・・・・。
冷たい母も、わけあっての・・・狐。
ラスト。恐ろしい形相で旅たつ理・・母とおなじ狐になるのだろう・・「恐い」「悲しい」

■鬼
美大のサークル「不思議圏」のめんめんが、合宿で秋田へ繰り出す。
同じ進行で、150年前の、同地の飢饉に話しに、タイムトリップする展開
村は、大飢饉・・・最中・・。
死んだ祖父母の肉を貸し借りする村人・・、子供を棄て穴にとじこめた親達・・
閉じ込められた子供達は、親を恋いしがり・・そして・・長い間・・・
死んでいく仲間を、互いに食い合って生き延びた・・・最後まで生きのびた末松は
人肉を食べた罪に、おびえ、成仏できないでいた・・「おら〜地獄さいくさ・・」
子供達が、可哀相で。可哀相で。残酷、残酷、恐い、恐い・・。
1番はじめに、食べられれちゃう、赤ん坊のカリ坊・・うううう・・
でも、最後は、大学生に助けられ、みんな成仏するんだよ・・・よかった。ほっ。
子供は、悪くなーーい!!でも、「超恐い」状況です・・・

■メデュウサ
髪の毛が、蛇で、うじゃうじゃ・・!!
気にいらない人間は、石にしてしまう・・・17ページの短編。
絵、そのものが、迫力!!恐い!特にラストのうずくまった裸体・・まるい背中・・
ぞぞぉ〜・・・
。「少しでも、つらいと相手を石にして無視しようとする」
「自分を最後まで、守った奴がああなるんだ」ぞぞ〜・・恐い!

■スピンクス
母の溺愛から呪縛にあい、正気をうしなった少年の心の世界・・
ラストは、籠の中の鳥ににているかな・・・ハッピーエンド。
治るのです。

■黒のヘレーネ
絶世の美女へレーネの、素直なごう慢さに、いつもふりまわされる醜い姉・・
マリーアントワネットのギリシャ版??
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