HHE-39：6-Transistors Superheterodyne Radio 6TR-STD

2012年11月4日日曜日更新
HHE-39 【概要】
ラジオ少年で購入した6石スーパーラジオキット[6TR-STD] 1,300円です。
『HHE-38：6-Transistors Superheterodyne Radio AKIT-164』同様、中国品質（Chainese quality)そのものですので、成型部品のできの悪さやシルク印刷のズレも当然です。ただし、キットには、組み立て後の調整方法を含む説明書やカラーコードの抵抗器が台紙にセットされていますので、指導者がいれば初心者にもお勧めできます。上級者であれば、トランジスター等の部品を交換して、オリジナルの実用品に仕上げられます。

目的

長津田小学校PTA主催「夏休み親子工作教室」の一環で、第一回ラジオ製作教室（6石スーパーラジオキツト）を開催したときに採用したキットです。感度が非常に良く、ほぼ同じ回路であるaitendoの6石スーパーラジオキット[AKIT-164] と比較するために作製します。

回路

回路に変更はありませんが、トランジスターを2SC1815に変更しています。もちろん、キット同梱のトランジスターでも問題ありません。
部品番号 aitendo ラジオ少年 JG1CCL（W3CCL）
Q1 9018-F（hFE:54-80, fT:500MHz）実測値：約68.5 9018-H（hFE:97-146, fT:500MHz） 2SC1815-Y（hFE:120-240, fT:80MHz）実測値：約145.5
Q2 9018-F（hFE:54-80, fT:500MHz）実測値：約68.5 9018-H（hFE:97-146, fT:500MHz） 2SC1815-Y（hFE:120-240, fT:80MHz）実測値：約145.5
Q3 9018-F（hFE:54-80, fT:500MHz）実測値：約68.5 9018-H（hFE:97-146, fT:500MHz） 2SC1815-GR（hFE:200-400, fT:80MHz）実測値：約246
Q4 9014-B（hFE:100-300, fT:60MHz）実測値：約214 9014-C（hFE:200-600, fT:60MHz） 2SC1815-BL（hFE:350-700, fT:80MHz）実測値：約384
Q5 9013-I（hFE:176-246, fT:140MHz） 9013-H（hFE:144-202, fT:140MHz） 2SC1815-GR（hFE:200-400, fT:80MHz）実測値：約279
Q6 9013-I（hFE:176-246, fT:140MHz） 9013-H（hFE:144-202, fT:140MHz） 2SC1815-GR（hFE:200-400, fT:80MHz）実測値：約279
R4 30kΩ 30kΩ 30kΩ
R6 100Ω 100Ω 100Ω
R11 330Ω 510Ω 510Ω
C6 0.47μF 4.7μF 4.7μF
L1 実測値：639.0μH, 7.59μH 実測値：651.4μH, 10.14μH 実測値：651.4μH, 10.14μH

実装

キットの説明書により実装します。

ポリバリコン

同梱されているポリバリは、『HHE-38：6-Transistors Superheterodyne Radio AKIT-164』と同じ構造ですので、手持ちのポリバリコンと交換します。

基板

HHE-39

LEDとバーアンテナ

LEDは、ケースのLED位置と調整しながら、基板ハンダ面に実装します。また、バーアンテナのコイル線も基板ハンダ面に、ハンダ付けします。
HHE-39 HHE-39

トランジスター、スピーカーと乾電池ボックス

2SC1815は、端子配置がEBCでなくECBですので注意が必要です。また、同梱されているスピーカーはマグネット部分が大きく乾電池まで引き寄せられるため、手持ちのスピーカーに変更します。さらに、乾電池ボックスマイナス側のバネが長いので、半分に切断します。
HHE-39

ケース

パネルを貼り付け完成です。

利用方法

電池を入れてスイッチをONにすると、地元の放送が聞こえます。ダイアルの周波数目盛りは、AFN東京以降の高い周波数が少しずれています。また、長期間使用しないときには、乾電池を外しておいてください。
局名 周波数
NHK東京放送局(第一) 594KHz
NHK東京放送局(第二) 693KHz
AFN東京 810KHz
TBSラジオ 954KHz
文化放送 1134KHz
ニッポン放送 1242KHz
ラジオ日本 1422KHz

補足

キット指定の値で作製すると、ラジオ少年6TR-STDの感度が非常に良いことがわかります。感度を上げるため部品を変更しましたが、感度もデザインを含む総合面でもラジオ少年6TR-STDの方が優れていると思います。320円の差は価格以上に大きいと感じています。
しかし、中間周波増幅が一段ないトランジスター検波とは言え、スーパーヘテロダイン方式のラジオは奥が深いですので、中国品質（Chainese quality)と認識した上で、さらに価格が安い（777円）キットを数台改造してみるのもいいかもしれません。
HHE-3839 HHE-3839
測定点 aitendo ラジオ少年 AKIT-164 JG1CCL（W3CCL）実測値 6TR-STD JG1CCL（W3CCL）実測値
A 0.3mA 0.3mA 0.412mA 0.797mA
B 0.5mA 0.5mA 1.405mA 1.050mA
C 5mA 2mA 5.09mA 6.10mA
D 2mA 1.5mA 4.70mA 1.340mA
Copyright(C) 2009-2012 JG1CCL(W3CCL)