MSX同人ソフト紹介(1/14)
AGO SOFT
以前は「OB PROJECT」の名前でやたらとブラックな作風のゲームをリリースしていた。AGO SOFTとなってからはアドベンチャーゲーム主体に製作している。最後の作品となった「現代忌憚怪舞 前編」の完成度は大変に高く、後編のリリースがなかったのが惜しまれる。
現代忌憚怪舞 前編
1998年8月16日・2DD×2・
一本道のアドベンチャーゲーム。妻を殺されたことで人格が変貌してしまった主人公「遠藤ノボル」。その後探偵助手となった彼の出会う異様な事件とは?
音楽を含めた演出面の完成度が高く、特にオープニングの出来はMSX同人でも1〜2を争うだろう。ゲーム中も張り込みシーンなど緊張感があり、最後まで一気に遊ばせてくれる。最後に次回へのヒキがあるが、後編である「後編 サナギ完結編」は出なかった。一応前編だけでそれなりに完結しているので、さほど不満はなかったのは救いである。
製作者も明言している通り、漫画「多重人格探偵サイコ」の影響を受けている。もっとも似ているのは一部の絵の雰囲気とシナリオの冒頭部だけで、本筋は全く別物。
ちなみに本来はMSX2以降対応なのだが、どうもMSX2だとうまく動かないようなのでとりあえずturboR専用とした。→詳細情報
破美出高校 漫研部
1998年8月16日・2DD×2・
「はみいでこうこう まんけんぶ」と読む。MSXとしては珍しい18禁のアドベンチャーゲーム。とはいえ、描写は下品ながらあっけらかんとしていて、いやらしくはない。むしろ、オジサン向けエロ雑誌のような内容。
高校内のレイプ事件を漫研部の「ハジメ」が解決すべく走り回るゲーム…だったような気がするが、ヒワイなアニメーションシーンと、終わった後の虚しさが記憶に残る作品であった。狙ったわけではないだろうが、18禁ゲームへのアンチテーゼのような内容になってしまっている。
上の「怪舞」と同時に発売され、怪舞が割と反響があったのに対して、こちらは感想が1件も帰ってこなかったらしい。確かにこれは遊んだこと、というか買ったことを人にあまり知られたくないようなモノであった…。今やったら別の面白さを発見できるかもしれない。
技術は盛り込まれているものの、全く違うベクトルに使った作品。「怪舞」とこれを同時に作って売ったというのは凄いと思う。
A.R.E. SYSTEM
このページで紹介している中では最も古いサークル。「名探偵ぬまりん」はMSX同人ソフトの古典として名高い。
価格は4本ともLLパレスのカタログNo.16より。1993年のものなので、古いソフトは値引きされているかもしれない。
1990年代中頃までMSX用の作品をリリースしていた。その後はPC-9801→Windowsと活動の場を移した。
名探偵ぬまりん
1988年8月13または14日・2DD×1・350円・
MSX同人アドベンチャーゲームの古典中の古典。「名探偵」とあるがギャグ主体の作り。自分が「ぬまりん」(作者のペンネームでもある)となり、「さわだけいぶ」の依頼に応じてトリックを見破るのだ!
コマンドを選ぶとしょうもない掛け合いが進み、うまくいくとトリックの正解、というよりシナリオのオチを見ることができる。このトリックは大層くだらないもので、なかなか脱力できて面白い。特定の選択肢を集中して選んでいるとゲームオーバーになってしまうのはちょっと意地悪か。
何と発売されたばかりのFM-PACに対応した曲が流れる。多分世界初のFM-PAC対応同人ソフト。BASICのPLAY文で流している割には結構ちゃんとしている(MSX-BASIC+FM-BASICだと、バックグラウンドで鳴らすには余裕時間が恐ろしく少ないので、同じ方式を取った作品は演奏がフラつきがち)。
以前はFM-PAC対応を「2」からとしていたが、この初代から対応していた旨を関係者情報により訂正。
あと発売日の「8月13または14」というのはコミケットの開催日より。カタログを見ればどっちか分かると思うので保留。まだ晴海で開催されていた頃です。
名探偵ぬまりん2
1989年・2DD×1・350円・
前作「名探偵ぬまりん」の続編。
ゲームのノリは前作と変わらないが、文字表示が漢字かな交じり文になるなど技術面での進化が見られる。
ちなみに「名探偵ぬまりん」はMSX2で1〜3まで、PC-9801で4が出ている(サークルのホームページより)。
実はこの他にMSX2用に「雑煮ディスク」(1989年3月発売)というものがあり、そこに他作品の予告・ミニゲームと共にシナリオが1本(シナリオ#5)が入っているそうだ。
「ぬまりん1」はシナリオ1〜4、「ぬまりん2」はシナリオ6〜9となっているのが上のスクリーンショットからも分かる。
GIDDY RUNNER
1990年・2DD×1・350円・
「デリシャスカモーン」シリーズのパート1。烏龍茶の女神「天茶命」のために愛と平和のシンボル「永遠の急須」を取り戻すべく塔に向かった主人公、ライエルを操って外に脱出するゲーム。最上階から各階の迷路を解いて降りていくという設定で、迷路は下に行くほど広く、難しくなる。
主人公が常に画面の上を向いており、左右の操作で背景のほうが回転する。またジャンプすることで(画面右)遠くを見通せるのが特徴。ただしジャンプしても壁を乗り越えられるわけではない。視点がグーンと上がっていくのがビジュアル的に面白いが、時間内に脱出できるかどうかは運の要素がかなり強い。技術を試すために作られたようなソフトではあるものの、オープニングの唐突すぎる展開は一部で語り草となっている。
ちなみに「デリシャスカモーン」シリーズはパート2として「アナ様裁いて御乱心・チョップちょっぷちょっぷぅ」というのがMSX2用として発売されたらしいのだが、誰も持っていないので内容がさっぱり分からない。
名探偵ぬまりん3
1992年8月・2DD×1・550円・
4年ぶりの新作となった「ぬまりん」シリーズ第三弾。前作からの続きということで、全4話がシナリオ10〜13という扱いになっている。
内容は相変わらずと言えば相変わらずのギャグ作品。さわだ警部との漫才のノリが実によろしい。絵の質がかなり上がっている点にも注目したい。
ちなみにさらに3年後の1995年には「名探偵ぬまりん4」も発売されたものの、こちらはPC-9801用のみでMSX版は出なかった。残念。
ATRIER BALL
今のところ確認できているのは「旅人」一本のみ。
旅人
2000年・2DD×1・
turboR専用のMIDI音楽集。ストーリーとCGがついている。FM音源には未対応。非常に丁寧な出来ではあるが、MIDIの環境を揃えられず肝心の音楽をマトモに聴けていない。GS音源対応。
Atsic
1990年から1991年にかけて、MSXで「MilkyWay」「ときめきワールドカップ」「FANTASIA」などの同人ソフトを出していたサークル。ここで紹介する「Milkymate」は第三作にあたる。
Milkymate
1991年8月・2DD×1・
メニューの「CardGame」でクレジットを溜めて、「ArtGallery」でクレジットと引き換えにCGが見られるという古いタイプの同人ソフト。
タイトル画面とギャラリーのCGは他機種(PC-9801)で描いたものらしく、インターレスモードで表示される。
ゲームはいわゆる「バカラ」(ブラックジャックに近く、合計の下一桁が9に近いかどうかで勝敗が決まる。ドボンはなし)。もっとも運勝負であるためにテンポよく進む割にちっともクレジットが溜まらない。
この作品は同人ソフトとしては珍しく大判のパッケージを使っていた。
BASE MAKER
(詳細不明、情報募集中)
バクレツ・サーガ 三択伝説 炎のレジェンド
発売年度不明・2DD×1・
クイズゲームである。勝つと相手が脱いでいき、誤答が多くなるとゲームオーバー。
選択肢の作りがイマイチで、無闇に難易度が高い。
また女の子の絵は割と頑張っているが、その他のCG、特にタイトル画面などは露骨に手抜きである。よく見ると指が6本だ。
BITMAP
一時期高い人気のあった「カードバトラー空牙」シリーズの制作元。
ただし、はっきりとしたサークル名の記載がないため正しいかどうか不明。「番外編」にはマニュアルを含めて全く記述がない。
カードバトラー空牙
1992年?・2DD×1・
自分は主人公「空牙(くうが)」となり、カードゲームで勝ち抜いていくことでストーリーが進行する。
ジャンケンの要領でカードを出し合って勝敗を決め、カードの持ち点によって与える(受ける)ダメージが決まる。先に体力が0になったほうが負け。
特殊カードも存在し、カードが全て入れ替わったり、敵の攻撃を跳ね返したりできる。
ブラックジャックやポーカー、神経衰弱など既存のゲームを持ってきただけの同人ソフトが多かった時期に、割と考えられた独特のルールで遊ばせてくれたソフト。
カードバトラー空牙<番外編>
1994年?・2DD×1・
前作とルールは同じで、ストーリー展開が異なる番外編。主人公は空牙ではなくミミーという女の子。
基本ルールについては前作と同じ。処理速度が改善されている。
BLUE EYES
プログラム・シナリオ・グラフィック・音楽など全部一人でこなしながら年間1〜2作をリリースしていた凄いサークル。複雑なシナリオと綺麗な絵に特徴があった。ただプログラム技術だけは乏しく、どの作品もほとんどBASICだけで組まれている(BGMのみOPLLDriverの拡張BASICを利用している)。速度面やRAMディスクの必要性からかturboR専用が多かった。さらにグラフィックも無圧縮だったためディスク枚数も無闇と多い傾向があり、多少の批判もあった。とはいえ、これだけ作っていたんだから大したものである。
Dewoman・前編
1993年・2DD×4・
BLUE EYESのデビュー作であり代表作のADV。「デューマン」と読む。
西暦2400年、天界の住人である主人公の「シャナディ」は、町に攻め込まれた悪魔に師・アリエータを殺されたショックで天使でも悪魔でもない存在「Dewoman(デューマン)」になってしまい、理性を失ってしまう。それを見た大神ゼウスはシャナディの邪の心を封印するが、半ば追放される形で天界を去ることになる。Dewomanとなったシャナディは人間界で何を見るのか…?
一本道のアドベンチャーだが、途中で戦闘や3択パズル、迷路などもある。テキストに「…」がやたらと使われているため読みにくいのが欠点だが、第一作でこれだけの内容とビジュアルで攻めるサークルはその後も現れなかった。
シャナディにくっついているパグル(中画面の左にいるやつ)は、常にイイ味を出している名脇役。
眼獣・沙 〜メジュウサ〜
1994年1月25日・2DD×3・900円・
事故で片目の視力を失った少女「沙(いさご)」の周辺で起こる奇怪な事件…その本当の犯人は?
ストーリーを見るだけで選択肢もない作品。作者自身が言っているように、「アンジェラス(エニックス・1989年)」のオマケにあった「アプリシエイションシステム」の部分だけを切り出したようなシステム。文字表示をオートにすると、全く操作せずに最後まで見ることができる。ラストが夢オチなのがちょっと残念。
BLUE EYESでは完結している数少ない作品である。
降魔録(上)
1994年1月25日・2DD×3・900円・
ホラー作家である主人公は、親友のカメラマンの撮影した心霊写真に興味を持って、撮影現場となった古寺へと赴く。そこで彼らの見た物は?
「ごうまろく」と読む。ホラーのようではあるが、どちらかというとビックリ箱のような脅かし方が主体である。とはいえ途中にあるショックシーンは本当に心臓に悪い(選択肢によっては出てこないこともある)。いささか意地悪な場所が数ヶ所あり、坊主三人の名前をプレイヤーが思い出せないと全く先に進めなくなってしまったり、住職に追っかけられるシーンでは選択によって(かなりの確率で)ゲームオーバーになってしまう。その割には適度にサービスシーンが盛り込まれていたりして、BLUE EYES作品としてはB級感が強い。テンポがいいのとお話が単純なので、なかなか楽しめる。
でも、住職や坊主の正体は分からないまま終わってしまう。とはいえ(上)だけでもとりあえず完結しているので、これで終わりでもよかったような気はする。(下)は結局出なかったが、改めて謎に迫る予定だったのだろうか。
Dewoman・中編
1994年・2DD×6・
「Dewoman前編」の続き。もう一人のDewomanである「ヴィム」の誕生秘話からシャナディとの合流、後に行動を共にすることになるミノタウロス、スフィンクス、メデューサとの出会いを描く。時間を超えたストーリーが展開されて、いささかややこしい。
システム面も凝っていて、戦闘シーンの他に3D迷路まである盛りだくさんぶり。でも時間がかかって大変だった。
なぜかこの中編は戦闘のバランスが異様にキツい。特に最後のミノタウロスは本当に強いため、作者に解き方を聞くまで勝てなかった(情けない)。
オマケとして入っている「パグルのテンキーパニック」というゲームが死ぬほどくだらないのに妙に面白い。
Dewoman完結編(上)・体験版
1994年10月25日・2DD×1・
下記「完結編(上)」の体験版。本編が出るまでの間しか売られていなかった。シナリオの序盤と、プレイ可能なバトルシーン(右画面)、ミュージックモードが用意されている。
また、製作当時のテキストを読むことができる。
学校の七不思議・体験版
1995年9月12日・2DD×1・500円・
タイトルの通り、学校に伝わる七不思議にまつわるアドベンチャーゲームの体験版。しかし、開発が破綻してしまったらしく本編はリリースされなかった。
特徴として、演出が毎回ランダムで変化する点が挙げられる。選択肢で分岐するストーリーの他に、同じ筋の話であっても驚かせるタイミングや手法が毎回変わるのだ。その点は、この体験版で十分に堪能できる。今見てもメチャクチャ怖い。絵の怖さ・綺麗さも最高潮だった頃なので、大変に惜しい。ちなみに、開発はディスク8枚目くらいまでできていたようだ。
Dewoman完結編(上)
1996年2月29日・2DD×5・2000円・
「Dewoman」の完結編…の上巻。どうもストーリーが入りきらなかったらしい。しかし(下)はリリースされずじまいとなった。一応(上)でもそれなりに完結しているのだが…。
二人のDewomanとアリエータ、アテナ、ルキアス、ミノタウロス、スフィンクス、メデューサ、パントレイオンといった聖戦士が集結してからの話。今回は戦闘(バトルシーン)が前回までの1対1ではなく、多対多のボードゲームのような内容になっている。それがオールBASICで組まれているもんだから、いかにturboR専用とはいえ時間がかかってかなり大変である。開発もバグが多発して難航し、リリース時期が予定より遅れたらしい。
この頃のBLUE EYES作品は絵がやたらめったら綺麗で、女の子だけでなくミノタウロスの首の筋までもが妙にセクシーでした。
BLUEEYESカーニバル vol.1
1996年1月23日・2DD×2・800円・/
BLUEEYESのディスクマガジン…というか、短編作品集。「ウルトラ・ガール」、「遠野奇譚夢話」、「となりの花子さん」など。
ウルトラ・ガールは第一話・・第二話と入っていて、どちらも一発ギャグ作品。「遠野奇譚夢話」は時代物…というか、民話物?BLUEEYESの所在地である東北の民話をベースとした、作者が主人公というちょっと珍しい作品。結構好きだったんだけど、作者はこの後「となりの花子さん」シリーズに開眼してしまい、シリーズ毎に性格が違う花子さんを作りまくっていった。
この作品のみMSX2+対応であるが、これはtR対応の命令(RAMディスクなど)を使っていないだけで、やはり2+だとだいぶ遅い。
となりの花子さん2
1996年9月18日・2DD×1・500円・
「BLUEEYESカーニバルvol.1」に収録されていた「となりの花子さん」の続編。続編といっても話の繋がりはなく、主人公も前作の小学生から生活に疲れて妻に不倫されたサラリーマンとなった。選択肢によって分岐するものの、どれも不幸へまっしぐらというシナリオであったが、不幸になるパターンに妙にバリエーションがあって好きだった(笑)。
今で言うところのノベル物のシステムではあるが、一画面ずつ文章が表示されるのでちょっと反応が悪く感じる。このへんは次の「13怪談」では見事に改良されていた。が、ソフトベンダーTAKERUでリリースされた作品としてはこれが最後となっている。
ちなみにMSX2用に移植したものがNVマカジンに収録された(確か1997年9月号)が、あちらはグラフィックは同じもののシナリオが全部書き換わっていて、別の内容になっている。実は僕がシステム作って一方的に作者に送りつけたのです。そしたらシナリオと音楽を全面リニューアルして返してくれたのでした。今思うと恥ずかしい限りで、当時の手紙とかをいまだに見直す勇気がありません。
BLUEEYESカーニバル vol.2
1997年・2DD×4・
短編集第二弾。「ウルトラ・ガール第三話」「富永高校探偵部[外伝]」「遠野奇譚夢話〜河童〜」などを収録。この号の発売前にソフトベンダーTAKERUがなくなり、通信販売のみとなった。
「富永高校探偵部【外伝】」は、Teamぷらんくとんの出していた同名の同人ソフトをベースにBLUE EYESがアレンジした、唯一のコラボレート作品。原作の面影はまったくなくなっていて、こちらのほうが面白い(笑)。
BLUEEYESカーニバルvol.2 MUSIC BOX
1997年・2DD×1・
「BLUEEYESカーニバルvol.2」の音楽集…と見せかけて、小説、「となりの花子さん2」の感想やゲームも入っている。ノベル物の「変幻魔術師WAO!」が結構面白くてあなどれない。
実は売られていたものなのかどうか自信がない。作者から2回貰ってしまった記憶があるので、他のソフトを通販したときにプレゼントしていたのかもしれない。
13怪談
1997年8月25日・2DD×1・1000円・
分岐なしのノベル物。12人の人間が一人ずつ怪談を語っていき、最後の話を終えた際にそこに起こるのは…?
縦書きテキストによってムードはなかなか良いし、システムもかなり快適になっていて内容の妨げにならない。地味なところで、禁則処理などもきちんとされるようになった。
ストーリーはゲームのお約束通り13話では終わらない。バラしてしまうと13話×2周以上のボリュームがあり、特に後半はいつ終わるのか分からずにダレてしまう感じはあった。
あと、最後のオチがホラーから遠ざかっていて、後味は良くない。怪談話の後で人生について説教される展開は、どうもオチをうまく考えつかなかったような気もする…。
ちなみに、発売日は当時の発売告知ハガキの消印の日付とした。
となりの花子さん3
1999年3月・2DD×5・1500円(HDD専用版)/2DD×8・1800円(FDD版)・
BLUE EYESの集大成とも言える作品。形式は「となりの花子さん2」と同じくノベルであるが、選択肢で単純に分岐するストーリーの他、ある一定条件を満たすと進める別の世界が存在する。ゲームを何度かやっていると登場人物がその存在を教えてくれ、そちらに進まないとこの世界の真実が見えないようになっている。エンディングは50もの数があるが、その全てを見るのではなく、特定のエンディングからゲームを「解く」のが目的となっているのが面白い。
システム面ではストレスをほとんど感じないほど完成度が高くなった。グラフィックの細部がやや弱くなった感じはするが、全体に流れる不気味な雰囲気や人物の表情は素晴らしい。
この作品のみ、ハードディスク専用版とフロッピードライブ版が別々に売られていた。が、時期が悪かったのか、全然売れなかったとか…。BLUE EYES作品としては最高傑作と言って間違いないのだが、結局MSXではこれが最後となってしまった。この時期、多くのMSXユーザーが就職シーズンに当たってしまったことが原因だろう。