MSX同人ソフト紹介(11/14)

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Tomorrows Soft.

「GALS QUEST」シリーズを4本、他に数本のソフトをリリースしている一人サークル

当初はパソケットでのみ出ていたせいか、知る人は少なかった。が、ある時某氏がPCCMのイベントに持ち込んで似非職人工房の某氏に対して布教、その後何がどうなったのか、気がついたらみんな知ってるサークルに。そのミもフタもないタイトルと、独特の可愛いグラフィック、妙にオヤジ趣味の笑える内容で人気を博した。

ここもオールBASICで作られていたけれど、PSGのみながら明るいノリのBGM全編に渡って流れる。2.5におけるトイレの曲は必聴。



GALS QUEST

1994年・2DD×1・300円・



ギャルズクエスト、通称「ぎゃるくえ」。18禁。
「すくいようのないほどスケベ」な戦士、ハイデア・メッサム(通称ハイデ)を操り、地下迷宮の一番下まで行くRPGである。

このゲームの何が凄いかと言うと、一歩進むごとにLP値(性欲)が溜まり、値が増えるほどにムラムラして敵に攻撃が当たらなくなるゲームシステムにある。
LP値の上昇はかなり速く、実感としては1フロア3〜4回はMAXになる感じ。全編、己の性欲に振り回され続けるゲームと言って過言ではない(笑)。

LPを減らすには迷宮内のトイレを使うか、女の子モンスターを手込めにするしかない。そんなにスケベなCGが出てくるわけでもないので、バカバカしさ満点である。

ちなみに女の子モンスターを襲う際は「コンドーム」がなくてはならない。持っていない状態で強行すると地上に戻されて「コンドームなしでHするなんて、あなたは小がくせいですか!」と王女様に叱られる(右画面)。



GALS QUEST 2 妖精養成要請

1996年6月16日・2DD×2・500円・



ぎゃるくえ2。18禁。言葉のしゃべれない妖精エミリーを一人前にする、という任務をムリヤリ背負わされたハイデの苦労の旅。自分の顔を選べる謎の機能「スプライトモンタージュ」を搭載。また男子トイレだけでなく女子トイレ・男湯・女湯も登場。

ゲームそのものも遊びやすくなったが、進行に応じてエンディング、すなわちエミリーの人生のその後が変わる。でも「AVじょゆう」以外になった人を見たことがない。他のエンディングも用意されているんだけどなあ!?

ちなみにエミリーは戦闘中勝手に行動し、たまにハイデのウィンドウに入り込んでキスをしてくれたりして、なかなか可愛らしい。体力回復のおまけつき。ただし、彼女は襲えない。



GALS QUEST 2.5 〜Dark Revenger〜 復讐のギャルバット!

1997年8月24日・2DD×2・500円・



ぎゃるくえ2.5。18禁。ある街に流れ着いた流浪の剣士・ハイデは、パスポート不所持によりブタ箱にブチ込まれてしまう。釈放と引き換えに鉱山の魔物を倒すことを町長に依頼されるが、そこにはぎゃるくえ1の時の敵、ギャルバット・レイナが待ち構えていたのだった!

BGM全40曲、どこでもセーブができるなどシステムが強化されたが、トイレがなくても大丈夫!な「ティッシュ」など、シモのほうもしっかり強化されている。さらに今回はハイデ一人になったので、トイレでする時も気兼ねなくできるらしい(本人のセリフより)。

パッケージからは「オールタイムセーブシステム」「オールタイムオ○ニーシステム」「Hの前にジャンケンシステム」「オカズポイントシステム」など謎の機能の満載ぶりが伝わってくる。



ファイティングパンパース ルート5

1998年8月16日・2DD×1・



ミニゲーム「ファイティングパンパース ルート5」「キノコ射的ゲーム」と、「CG集・グリーンジャイアント」の3本が入ったディスク。



GALS QUEST 番外編・王女様の追慕行!

2001年12月17日・2DD×2・500円・



ぎゃるくえシリーズ中唯一の18禁ではない、全年齢向け。でも1をやってないと分からないのだから意味がないような気がしなくもない。ぎゃるくえ史上最大のボリュームを誇り、BGMに至っては全56曲もある。

「あなたは小がくせいですか!」の名セリフを吐いたメロン王女が、惚れてしまった弱みでハイデを追っかけるゲーム。主人公が女性なので、LPシステムはなくなった(笑)。
いわゆるアニメ絵とは違う画風だが、1の頃に比べると女の子が大変可愛くなっている。

2006年12月に、キャラクター追加キットが公開された。お伴に連れて行ける相手がなんと21人も増えるのが凄い。


TOMすけCLUB

MSX・FAN投稿者の方が製作していたディスクマガジン。1〜6号まで存在する。
「ディスクステーション」に影響を受けたディスクマガジンが多かった中、独特な演出と良好な操作性が光っている。
郵送のみの取り扱いで、お手紙への返事をディスク内の1コーナーで行っていたというのが非常に珍しい。わずかではあるが、一人ずつディスクの中身が違っているということになる。

しかしここまで独自路線でやっておきながら、BGMが「愛戦士ニコル」(コナミ・ファミコンディスクシステム用)の2面前半そのまんま、というのが分からない。



TomtomBox#1

1993年3月・2DD×1・



第一号。数本のBASICゲームを除くとテキスト主体の作りだが、あちこちにイラストが散りばめられているのでさほど地味な印象は受けない。PSGの音楽も明るくて楽しい。
右画面は「私説三国志〜おみくじの巻〜」。この絵柄、どこかで見たと思ったらMSX・FANのイラストコーナーでよく見かけた方である。



TomtomBox#2

1993年6月・2DD×1・



第二号。大作「TOMCAMP」が目玉。右画面は連載シナリオ・アクションと銘打った「ケロヨン物語・2」。
TomtomBoxはほとんどBASICなので全体的にちょっと遅いが、カエルのキャラクターを中心とした和やかな雰囲気のせいかあんまり気にならない。



TomtomBox#3

1993年9月・2DD×1・



第三号。3ヶ月毎にキッチリとリリースしているのはなかなか凄い。
中央はTomtomBoxの中でも常に人気上位だった「Lunch」より、「揚げたまどんぶり」。絵はこんなのだが、文章が面白い。
右画面は「けろけろGOLF」。こうした掲載ゲームのスコアランキングも行われていた。



TomtomBox#4

1993年12月・2DD×1・



第四号。この号からturboRに対応となり、部分的に高速モードで実行されるようになった。特に重かったメニュー周りが快適になっている。
中央は「LUNCH」より「和風チャーハン」。
右は作者とMSXの出会いを書いた内容。作者は当時のMSXユーザーの中心であった学生層よりもだいぶ年齢が高い方で、初期〜中期のMSXを社会人として追いかけた貴重な記録となっている。中でもビートたけしと石坂浩二がソニーのMSXのCMに出ていた…というのは他で聞いたことがない。決してウロ覚えで書いていないのは明らかなのだが、いかんせん当時小学生の低学年だったワレワレではかなわない。松田聖子はやたらに有名だし、かすかにCMも覚えているんだけども。


TPM.CO SOFT WORKS

MSX・FANの前身である「プログラムポシェット」時代からの伝説の投稿プログラマー。それ以前、マイコンBASICマガジンにFM−7の投稿者としても知られている。MSX・FANでは「まものクエスト」シリーズ、「ネイティガの悪魔」「グレイコリアーグ」「デルビンダス」シリーズと、いずれ劣らぬアイデア作品を全てMSX1(SCREEN1)で実現していた。
2015年現在、ペースは落としながらもMSXでの新作作りを続けている。



ゲルヒェスタンダードディスク vol.1

1993年2月・1DD×1・200円・(32KB)



過去の雑誌投稿作品をまとめた作品。テーマごとにvol.1〜vol.3まで存在する。
vol.1にはパッケージにナンバリングのないものも存在するようだ。

このvol.1はMSX・FANに掲載された「グレイコリアーグ」のニューバージョン(サンプルブレイ+敵フォーメーションエディタ付)、「まものクエストII」、「デルビンダスイージーシステム」、「バイナリス」(これのみ初出)の4本を収録したソフト。



ゲルヒェスタンダードディスク vol.2

1993年5月・1DD×1・200円・(32KB)



vol.2。前号に引き続き、MSX・FAN掲載の「クソゲークエスト」「ネイティガの悪魔」「デルビンダス(ハード版)」を収録している。



ゲルヒェスタンダードディスク vol.3

1993年10月・1DD×1・200円・(32KB)



vol.3。これは前号までと異なり、MSX・FANの前身である「プログラムポシェット」などに投稿された初期の作品を集めたもの。
「SPHERE」(画面右)は、通称詰めペンゴとして知られるパソコンパズルの古典の一つである。また「BOT」はMSXで最初に作った作品だそうだ。



GRAY GROFA

1996年7月・2DD×1・(32KB)



「グレイグロファ」。MSX・FANに掲載された「グレイコリアーグ」の流れを組む…わけではないが、一応シリーズらしい。
ゲームは一応シューティングなのだが、パズル性の強い不思議なゲームとなっている。

地面に止まっている敵機に人が乗り込むと動き出し、突破口が開けたり、逆に道を塞いだりする。ついでに敵機の種類によっては破壊しても地面を転がって停止し、また人が乗り込むと発進する。さらに自機の上に人を乗せて運ぶことも出来るので、破壊だけを目指してもダメ。もう世間のどんなゲームにも似ていない、凄い作品である。

本編の他に解法を示したデモディスクが存在する。確かクリアしないと売ってくれなかった(笑)。
取説とは別に「技術解説書」が付属しており、この作品に注がれた情熱や、バイナリを直接書き換えることでバランスを調整するといった壮絶な開発手法を堪能できる。



GRAY GROFA EXAMPLE PLAY

1996年・2DD×1・(32KB)



で、これが解法を教えてくれるデモディスク。タイトルはなく、いきなり面セレクト画面から始まる。オートプレイで最後まで進み方を教えてくれる。
見どころはやはり4面の「RUNER」だろう。自機の上に人を乗せてえんえんと運び、道を塞いでいる敵戦闘機をどけるまでがこのゲーム最大の難所である。
もちろん、きっちり遊んでからでないと何が凄いのかさっぱり分からないので注意しよう。



タロティカ・ブードゥ 体験版

1997年・2DD×1・(32KB)



「タロティカ・ブードゥ」の体験版、というか未完成版。序盤のいくつかの部屋しか入れない。
製品版では「どうぐ」の枠が無くなっているが、この体験版でも使われることはなかった。



タロティカ・ブードゥ

1998年・2DD×1・(32KB)



上記「タロティカ・ブードゥ」の完成版。TPM.CO SOFT WORKS史上初のSCREEN2作品だそうだ。またこれまでは投稿を前提としていたためフロッピーディスクからのアクセスはしないような作りになっていたが、ランダムアクセスを前提とした膨大なアニメーションと共に長い冒険を楽しめる。

内容は、飛行機が墜落する前に屋敷の中の人を連れて脱出すること…なのだが、時間制限があるわけではない。いろいろな部屋を回って敵を倒したり、仕掛けを解いたりしてどんどん探索範囲を広げていく。プリセットフォントを全く使わないモノクロのグラフィックや、手触りにこだわったゲーム内容が面白い。



ネイティガの悪魔 FIRST VERSION

2003年11月30日・2DD×1・(32KB)



MSX・FANに掲載された「ネイティガの悪魔」の雑誌掲載前のバージョン。
掲載版はセカンドバージョンにあたり、こちらはよりシビアな内容となっている。

タイトル画面の「らんだむ」とは、遊ぶたびに村人の体力が変化する「ランダムジェネレートモード」のこと。
このゲームは村人の体力を正確に計算することが重要なので、かなり手強い。



GUIE INDUST

2007年・2DD×1・(32KB)



「グィー・インダスト」と読む。重力のかかるマップの中で、スイッチを押すとビヨーンと伸びる「プレス装置」を操作しつつ各部屋の出口へたどり着くことが目的のパズルゲーム。
かつて作りかけで中断していたという作品を2007年に仕上げたものらしい。

ちなみに写真は「手を加え完全版を考えた」ものの、「意外にまとまっているためそのまま正式版とすることに」したという2012年8月11日版。
プレス装置はスイッチや壁、他のプレス装置に当たると止まるため、スイッチを押す順番によって足場になったり出口を塞がれたりする。
その順番を考えることが主眼となる。全15面の難易度はほどほどなので何度かトライすれば十分クリアできるだろう。もちろん、後半になるほど難しくなる。
ちなみにプレス装置に押されても死ぬことはない。
面エディタと解説の紙がついてくる。



SPHERE

2008年8月16日・2DD×1・300円・(32KB)



「スフィア」。これは全くの新作ではなく、ゲルヒェスタンダードディスク vol.3にも掲載されている「SPHERE」の単独バージョン。
パッケージには2008年の表記があり、調整がなされている旨が記載されている。全38面。



サラチRPG テストVER.3

2010年12月・2DD×1・100円?・(32KB)



作者が「タロティカ・ブードゥ」以来作り続けている謎のゲーム「サラチRPG」のプロトタイプ版。
人物を操作して物をまとめて押せる…が、それだけ。ゲーム要素はない。
不定形の物体同士が干渉し合って動いていく。「inside of SRCPRG」という、アルゴリズムに関する説明書が付属する。



サラチRPG テストVER.4

2011年8月・2DD×1・100円?・(32KB)



謎の製作中ゲーム「サラチRPG」のプロトタイプ版。今回は自分では操作できず、勝手に物を動かしていく様を眺めるだけ。
VER.4だけでなく、歴代のプロト版も入っている。バージョン0はWeb掲載と説明書に書かれている。1〜2を売っていたかは不明。



サラチRPG プロト5.0

2012年8月・2DD×1・100円?・(32KB)



若干の進化を見せた「サラチRPG」のプロトタイプ版。
今回は自分で操作でき、屋敷の中の家具とバトルする要素と勝手に動く業者(黄色い人)が追加された。
しかしこれが総合的に何を意味するのかは相変わらず分からない。

その後は画面の拡大縮小を実装するなど全く分からない方向に進化を遂げている(動画)。いつ完成するかは誰も知らない。
2012年12月には完成が近いとかで前払いの予約ができた(もちろん予約したぞ)のだが、じっくり待つことにしよう。

2014年3月の「BitSummit」などコミケ以外での展示も積極的に行っている模様。



LSTMIKKE

2013年8月・2DD×1・100円?・(32KB)



「リストミッケ」と読む。ゲームではなくBASICを拡張するツール。
原型はRomi氏の「mikke」(「MSX・FAN」誌1990年12月号、及び「スーパープロコレ2」掲載)。
「mikke」はBASICリスト中にある文字列を検索して行番号を返すものであったが、それを強化してlist命令による表示に強調(反転)を追加したもの。
新作の製作に便利なツールということで単体リリースしたものらしい。


UMAX

オランダのサークルらしい。発売だけを他のサークルが行うことは時々あった。「Realms of ADVENTURE」の一本のみを確認。他にも何本かRPGを出しているらしい。



Realms of Adventure

1999年・2DD×1・



「ドラゴンスレイヤー英雄伝説」の影響を受けたらしいRPG。英文が長いので全然遊んでいない。ごめん。
グラフィックは綺麗だが、時々出てくる顔グラフィックだけはなんだか変だ。
販売(ディストリビューション)だけ、スイスのSUNRISEが行っている。


URA.soft 邪虎丸

CG集とゲームを両方リリースしていたサークル。
サークル名は「裏ソフト」とも読めるが、18禁のソフトを出していた訳ではないらしい。
MSX専業ではなかったようだが、MSXのみでしか出ていないソフトもあるようだ。



PANEL KNIGHT

発売年度不明・2DD×1・



「パネルナイト」。単純なリバーシ(いわゆるオセロ)ゲーム。勝ち負けに関わらず、取った色のところからCGが覗ける。



バーチャルリアリティーvol.2

発売年度不明・2DD×1・



自然画CG集。全て他機種からのコンバートのようである。

中央の画像に歪みがあるのは、どうやらモニタをビデオカメラで撮影して取り込んだためのようだ。
いくらなんでも、CG集としてそれは手を抜きすぎではなかろうか。



サードパーティ

発売年度不明・2DD×1・



やはり他機種からのコンバートの自然画CG集。このディスクについては絵柄が独特でなかなか面白い。



GIRL'S SCHOOL

1990年?・2DD×1・



CG集を兼ねたパズルゲーム。
ルールは簡単で、選んだマスの縦横のパネルが全てひっくり返るというもの。
とはいえ、面を選んだ時点でまずCGの全体が見られるのでパズルである必然性はほとんどない。また、全ての面で5手以内で解けるようになっている。

ちなみに、基本ルールはInterpreter softwareの「SH#1」と全く同じである。



ティファニーをめざせ!

1990年・2DD×1・



ここでいう「ティファニー」とは宝石店と関係はなく、いわゆるブルセラショップの名前として使われている。
制服を集めるためにカードゲームをする。ルールは単純で、手持ちのカードを1枚ずつ出し合って数値の大小で勝敗を決める、というもの。

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